創業から18年、2021年11月にはテスラの時価総額は1兆ドル(約114兆円)を超えた。今のテスラの成功は全財産を注ぎ込んだイーロン・マスクの経営手腕によるところが大きい。新興企業が2021年2月のトヨタの時価総額23兆円6000億円を軽く越してしまった。
そんなイーロン・マスクが最近注目を集めたのが、ウクライナ支援の一環として、人工衛星を利用した高速インターネットサービス提供したことだ。これはスペースXが2021年に開始したもので、人工衛星システムを使うため、地上の回線設備が戦闘被害を受けた地域でもネットが利用できる。情報発信ができる環境があるから、ウクライナ支援の輪が世界に広がる。
この支援に対して、ウクライナのゼレンスキー大統領は3月6日ツイッターで、高速インターネットサービスの支援を申し出たイーロン・マスクに謝意を示すと共に、宇宙開発について話し合ったことも明らかにした。
スペースXは2023年には月旅行も計画している。日本の民間人として初めて国際宇宙ステーションに12日間滞在した前澤友作は、この月旅行に参加することを表明している。
ホリエモンも宇宙版宅配便のロケット開発に出資しているように、先端を行く人たちの志向は宇宙に向かっている。宇宙開発には莫大な資金が必要になる。パチンコ業界で資金力がありそうな遊技機メーカーやホール企業へ宇宙開発の投資に打診があったのは今から5年ほど前。途方もない話の出資に手を挙げる企業は出てこなかった。当然、パチンコ業界以外にも打診したが、ほとんどが断っている。
絶対に伸びる事業になることは予想されても、リスクが大きすぎて門外漢では手が出せない。宇宙開発ではないが国産初のジェット旅客機の開発をしていた三菱ジェットの失敗を日本人は見せつけられている。納入時期を6度も延期したが、形式証明取得のメドが立つことはなかった。総額1兆円を投資しながら事業は凍結された。
一度の失敗を恐れる風土がある日本に対して、何度失敗しても助ける風土があるアメリカだから前出のテスラやスペースX、GAFA(グーグル、アップル、フェイスブック、アマゾン)のような企業が生まれる。 GAFAの時価総額はいずれも桁外れに高く、2021年8月末にはGAFA4社の時価総額が、日本株全体の時価総額を超えたことがニュースになった。日本は「新しいもの」を作る能力が低下している表れでもある。
ちょっと話が大きすぎたので、もう少し身近な話題に変えよう。
永谷園のロングセラー商品である麻婆春雨は、会社に出社することなく、世界各地をぶらぶら回って商品開発のヒントをつかんだ「ぶらぶら社員」によって生まれたものだ。
期限は2年間。
経費は使い放題、レポートも不要という自由さがあった。当初はそれがプレッシャーとなり、出張計画を出したり、試食会に参加したが、社長からは「そんなことは求めていない」と一喝される。
日本はもとより、世界を飛び回って名物を食いまくった。海外は日本人の口に合わないものばかりだったが、中国で見つけたのが麻婆春雨のヒントになるスープだった。
とんでもないアイデアは会社のデスクに座っていては生まれないとばかりに、変わった人材をホール企業が探している。新規事業を開発するための人材で、目指すは第二の麻婆春雨となるような新規事業を生み出すことができるぶらぶら社員である。
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