いざ、着工しようかという段階でコロナ禍が始まった。これで予定していたインバウンド客も見込める要素がなくなった。コロナ直前にオープンしたインバウンド客用ホテルの悲惨な状況を目の当たりにして、ホテル計画は頓挫した。
閉店する予定だったホールは今でも細々と営業を続けている。自分の考えがまとまらないオーナーは悩んでいる。
「昔は何もしないで儲かった。昔は適当にやってもお客さんは来た。本当に楽な商売だった。10年先を心配することもなかったからホール経営をやっていたが、今はホール経営に疲れた」
土地・建物はオーナーが所有していた。ホテルのコンサルと相談して、ビジネスホテルを建てた後は、運営はホテルチェーンに任せ、家賃収入がオーナーに入る予定だった。その金額が今のホール経営よりも上回っていたために、ホテルに舵を切ろうとしていた。
ビジネスホテルなら国内需要だけでも行けそうだが、コンサルは「国内需用だけでは厳しい。インバウンドがないと今やっても無理」との判断を下した。リモートワーク、ZOOM会議が定着してしまった現在、コロナが収束しても出張が回復するまでは相当時間を要しそうだ。各企業はコロナで業績を落としているので、出張費などの経費削減は一番削りやすいともいえる。特に会議のための出張は会社も無駄な経費であることが分かった。
リモートワークの普及で都内の駅前ホールの稼働は、特に悪い影響を被っている。夜9~10時まで打ってくれるお客さんはいなくなった。早めに帰ることが定着して、夜は人通りも少なく、駅前の飲み屋もガラガラとなった。
ホールは儲からなくなったのに、やらなければいけないことは増えた。楽して儲からないので、経営意欲も薄れる。
「今あるホールを運営してくれる会社があれば、皆乗ってくる。メーカーはこれ以上顧客であるホールが減らないようにするために、メーカーがホール運営会社を作ってくれたら助かる」とオーナーはボヤく。
こんな考え方だからホール経営は上手くいかない。当たり前のことだ。楽して儲けることが体に染みついているのなら、即刻、ホール経営から足を洗った方がいい。
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