パチンコ日報

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丸山穂高議員が考えるパチンコの依存症対策

90年代半ば、ホールにはカップルシートがあった。デートにパチンコをする時代があった。さらに、女性客を集客するために、女性誌を使ってトレンディーなタレントにパチンコを打たせることでブームに拍車をかけようとした。

参考にしたのは一世風靡したホブソンズ人気だった。

東京・西麻布交差点で真冬の深夜、女子大生が行列までしてアイスクリームを買っていることが雑誌やテレビで取り上げられ、瞬く間にホブソンズブームが巻き起こった。深夜に並んでまで食べるアイスクリームとはどんな味なのか? デザートには無関心なお父さん層まで興味が興味を呼んだ。

筆者の前職の東京事務所が西麻布にあった。会議で出張した時も「東京には、深夜に並ぶアイスクリーム屋があるんだぜ」とホブソンズのことを得意げに話す上司のことを鮮明に覚えている。

ところがこのブームは仕掛けられたものであったことが、後になって判明する。女子大生のアルバイトを使って深夜に並ばせることで、話題づくりしていたのだ。

ブームは仕掛けることで作ることができるとばかりに、メーカーがおカネを出して女性誌に依頼した。ところが企画段階で頓挫してしまう。理由はタバコだった。女性は髪の毛や服にタバコの臭いが付くことを嫌う。こんな環境では女性をホールに呼べない、と女性編集者が企画を断った、という。

女性客が嫌うタバコの臭いが来年4月からはなくなる。再び女性客の集客に力を注げるチャンスだが、平成の時代はパチンコの隆盛期と衰退期を同時に味わってしまった。

ホールにあったカップルシートもいつの間にか消えてしまった。今やパチンコ・スロットをやっている彼氏はダサい。私と付き合いたいなら「スロットを辞めて!」という時代になった。

「スロットをやっている彼氏なんていくらイケメンでも友達には恥ずかしくて紹介できません。まだ、顔は不細工でもまともに働いている彼氏なら紹介できます」(20代OL)

90年代半ばにはゴールデンタイムでパチンコ番組が放送されていたのに、20年余りのうちに、ここまでパチンコは忌み嫌われる存在に成り下てしまった。

パチンコのイメージがことさら悪くなったのは、ギャンブル依存症対策法が成立して、パチンコ=ギャンブル依存症のレッテルが貼られてしまったことが考えられる。

4月16日に開催された財務金融委員会で日本維新の会の丸山穂高議員は、パチンコ業界の依存症対策について次のように斬り込んでいる。

曰く「カジノは依存症対策防止のために非常に厳しくチェックするのに、パチンコ業界は非常に甘い。検査を通った遊技機の釘を弄ってベース30を下回っている遊技機があまたあるのに管理が甘い。早く管理遊技機を導入すべき。釘調整は明らかに風営法違反なのに、野放図に放置していいのか。オリンピック、万博前に厳しくチェックして欲しい。釘調整という違法行為をなくすことで、ギャンブル依存症をなくしていく。業界の自己申告プログラムはザル。タスポカードのようなもので確認するシステムが必要」と持論を展開した。

業界の最優先課題は遊技人口を増やすことではなく、依存症対策の徹底である。依存症対策を徹底させるということは、業界を衰退させることでもある。

依存症対策をしながら同時に遊技人口を増やし、世間から叩かれない方法があれば業界にも光明が見えてくる。



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