分配比率は一般的には8:2で、カジノ8に対して、メーカーは2だ。例えば1日10万円の粗利があるとすれば、カジノが8万円、メーカーが2万円となる。
ゲーミングマシンは2~3年は設置されるのでこの例で、メーカーの取り分を単純計算すると、月に60万円、1年で720万円、3年間使ったとしたら2160万円がメーカーの懐に入ってくる。
基本的にゲーミングマシンはソフト交換なので、稼働が下がってくるとメーカーが新作ソフトと交換する。
レベニューシェアの考えをかつて、スロットメーカーが取り入れたことがある。ところが当該メーカーにキラーコンテンツはなかった。メーカーにすれば高稼働ホールに入れたいが、高稼働ホールはいくらただでも、稼働の取れない機械は見向きもされず、試験導入で終了した。
しかし、ここに来てパチンコ業界の入れ替えビジネスモデルも限界が来ている感がある。4円、20円レートが主流だったから、入れ替えビジネスも成立していたが、低貸しが主流となった今、ホールは入れ替えビジネスモデルを支える体力が残っていない。それがパチンコ・パチスロの年間販売台数減に如実に表れている。
ホールが最も懸念しているのが、2021年1月末までに旧基準機を撤去し、新基準機との入れ替えコストだ。3年間の猶予期間もすでに2年を切った。この時点での新基準機の移行はまだ8.8%程度だ。新基準機がたっぷり市場に出回らないことには、低貸しコーナーにも新基準機が回って行かない。
低貸し主体でやっているホールは新基準機の中古が撤去日までに揃わなければ、べニア板を貼って台数を削減することにもなり兼ねない。
低貸し主体では、この先入れ替えビジネスモデルは破綻する。今こそ「レベニューシェア」を導入する時期でもある。
大手ホール3社が電力の関係でコンソーシアムを組んだが、最終的な到達点は機械代である。いかに今の新台価格を下げるか。3社が共同事業体で動けば相当な購買力となる。
レベニューシェアのメリットはホールに機械代負担がないので、急いで機械代を回収する必要がないことだ。適正利益をいただく営業なら、まず、そのコーナーから稼働は間違いなくつく。ただ、ここで問題となるのは、最低3年間は使い切れる機械をメーカーが提供できるかどうかにかかっている。
さしずめパチンコで言えば海物語がレベニューシェアに向いている。メーカーは機械代を値上げする発想から脱却して、キラーコンテンツこそレベニューシェアにしてみてはどうか。

※コメントには必ずハンドルネームを入れてください。匿名は承認しません。コメントがエントリーになる場合もあります。