福岡知事選では麻生副総理が推した候補が落選。和歌山県議選では二階幹事長のおひざ元の御坊市で二階氏の元秘書で現職が落選するなど散々だった。
この敗戦を受け、「消費税増税が99.9%から100%なくなった」(自民党関係者)との声が漏れてくる。
アベノミクスが成功して景気が上向いているから「消費税をアップする」という道理だった。ところが、厚労省の毎月勤労統計不正問題が明るみになって、実質賃金の伸び率で大半がマイナスだったことが明らかになった。
自民党支持者でさえも。ポイントカードを使う機会がない農家の人たちからは「ポイント還元するぐらいなら先延ばしにしろ」と不評だ。
さらに、アメリカのウォールストリート・ジャーナルの社説で、10月からの消費税アップは経済をさらに悪化させる「自傷行為」と酷評される始末。
消費税増税の延期発表は、当然7月の参院選の前。早くて5月、遅くとも6月末までには行われる?
消費税を先送りにするということは、その分新たな財源が必要になってくる。税金は取れるところから取るのが鉄則。
そこで毎度のことながらターゲットされるのがパチンコ業界である。
昔のように儲かっている時代ならともかく、中小・零細ホールの中には2年を切った新基準機の入れ替え費用が捻出できないために、廃業を視野に入れているホールも少なくない。
都内にあるホールも例外ではない。ホールは1店舗のみ。台数は300台クラス。オール1円で営業している。
「新基準機がどんどん導入されて価格が下がればいいが、タマ不足で価格も下がらない。3代目となる孫が跡を継がないというので畳む決心をした。今年一杯か来年末かで廃業する」(オーナー)
生活水準を一頃の半分以下に抑えて生活しているが、ほとんど貯えはない、という。
ただでさえ、新基準機の入れ替え費用で業界は四苦八苦しているところへ持ってきて、突如降ってわいた新紙幣発行の話。ホールは台間サンドなどで識別機の改造が必要となり、また余計なコスト負担を強いられることになる。
「新たな財源は安定的に取れることが条件になります。パチンコ屋さんで言えば売り上げよりも、設置台数にかける必要があるでしょうね。カジノも税収を早く入れるために許認可が早まる可能性もあります」(自民党関係者)
税金は取れるところから取るのではなく、儲かっているところから取るのが鉄則だろう。

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