パチンコ日報

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消えた神通力

ジャンケンは後出しが勝つに決まっているように、既存店の近くに出店する場合は、既存店の倍のスケールで出店すれば勝てる…はずだったが、結果は既存店を完膚なきまでに叩き潰すところまでは行っていない。



新店の規模は1000台オーバーの大型店だ。周辺の競合店も最初は影響を受けた。今も客を取られたままのホールがある一方で、スロットの稼働が1割上がっているホールもある。



つまり、1000台オーバーの大型店が集客しきれていない、ということだ。



直接、新店と対決することになった既存店は、交換率は変更することなくあえて同一にした。大型店と同じ土俵で戦うことになった。



小が大と戦う場合、同じ土俵に乗ることは一番やってはいけないことだが、既存店にも意地がある。エース級のスタッフを投入して迎え撃った。



接客では引けを取らなかったが、新店に目移りするお客さんも少なくなく、新店に行った切り戻って来ないお客さんも当然いる。



ホール営業の定石は、パチンコなら海、スロットならジャグラーに固定客を付けて、店の信用を勝ち取ることが不可欠となる。



ところが、新店の方は海に固定客を付けることができず、2ボックスあった海を1ボックス減らしたほどで、新店も苦戦している。本社から見たら及第点の稼働には達していない。



このままパワーゲームをしていても体力勝負になり、資本力があるほうが勝つものだが、最近は事情がちょっと違う。



西日本に大手が新店をオープンさせたのが昨年末。



その地域には地元の競合店が営業している地域への出店となった。台数は共に600台クラスで地元既存店の方が70台ほど多かった。2店舗の距離は1キロほどしか離れていない。



このケースでも交換率は同一で等価交換だった。



新店は全台各台計数機でオープンした。



パワーゲームをする場合、一番の見せ場である出玉感がこれでは演出できない。



3カ月ほどで決着がついた。



既存店の方が勝った。新店はリニューアルで減台した。稼働率やシェア率を計算する上では台数を減らした方が帳尻を合わせることができる。



稼働では地元既存店が7割に対して、新店は3割といったところ。



「戦い方には、戦前、戦中、戦後があるが、何よりも大事なことは戦前の戦い方。新店が来ることはあらかじめ分かること。その戦前の戦いで、既存店がとことん信用力を付けていたかどうかが、何よりも大切になってくる。それまで、稼働のよかった地元の既存店が新店がやってきたことで稼働を落とすケースは多々あるが、自店の営業力と勘違いしているケースが少なくない。それは立地がよかっただけのこと。今回は地元の既存店が戦前の戦いをしっかりしていたから、新店にも負けなかった」と分析するのは地元の事情通。



この地域では1年前にオープンした新店も地元既存店との局地戦では敗北している。







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