パチンコ日報

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波乱万丈人生記 その2 

1999年にオープンした都内駅前型2フロアー97台のパチスロ専門店は、居抜きの店舗でした。保証金は1000万円、家賃90万円、機械代3000万円、内装費900万円…その他もろもろで総額7000万円弱の投資でした。



パチスロコーナーを暗くしている店舗が主流の中、年配層を取り込むためにあえて店内は明るめにしました。



スロッターの夢である設定6を積極的に使うなど、当時では画期的な店舗で、アルバイトスタッフも最高時給で募集をして、かなりのレベルが集まったと思います。



忘年会の時に、たまたま一人で食事をしていたビートたけしや掛布のものまねで有名な芸人が飛び入りで合流した時に、どこの芸能プロダクションかを聞いてきたことがあるぐらいでした。



朝9時に41台の店舗を開け、昼には新店へ。夜に閉店作業に戻り、時間の空いた時にパチスロコンサルをするという多忙な1年を過ごしました。



努力の甲斐あって、店舗は信じられないぐらい繁盛し、東京で一番稼働率の良い店舗だったと思います。



社員も増やして手が空いた頃、人脈作りをしようと東京の在日商工会に入り、金融バリバリの同じ年の人と意気投合。銀座や六本木、赤坂へと毎日のように繰り出していました。



そんな生活を送っていた頃、パチンコ業界で破竹の勢いのある社長の講演会に行きました。



孫子の兵法やランチェスター戦略等、私の知らないことだらけ。経営者としてビジネスに関わることを知らなければ、この先行き詰まるのではないかと思い、講演を聞いた後、直ちに本屋に立ち寄りました。10冊ぐらいビジネス書を買い、1日10時間位読んでいきました。



1年間でおよそ200冊ぐらい読みました。私にとって貴重な年だったと思います。



その後、リクナビで大卒の新入社員を採用。人材教育も力を入れ、会社の組織作りを始めました。



2002年、2号店である店舗を見つけました。



人材は揃っていました。しかし、私の豪遊が祟り自己資金はほとんどありません。銀行の融資も出なかったので、ほぼオール手形、という無謀な出店でした。



月末になると、手形の決済が出来るかどうかが不安で眠れませんでしたが、2号店も繁盛しなんとか切り抜けられて来られました。



翌年には1号店のビルのオーナーから「ビルを購入しないか」と持ちかけられ、本社ビルを購入。34才の私は日本一のパチスロチェーンを作ろうと思うようになっていました。



会社の業績も伸び、かなりの利益を出していました。現金も2億円ほど貯まると、今度は大手銀行が20億円の融資話まで転がり込んでくるようになりました。



17名の社員総出で物件を探しまわりました。



4号機全盛でパチンコ業界の景気は最高潮。パチンコ物件はどこも驚くほど高値をつけていたため、なかなか手を出すことができませんでした。



もたもたしている間に、4号機から5号機に変わる、という業界を震撼させる問題が勃発しました。



いわゆる5号機問題です。



売上げは半分以下。4号機から5号機への入れ替え費用も嵩んだ上に、2店舗で社員17名というハイコスト経営をしていたために、会社は瞬く間に赤字に陥りました。



その頃、IT会社や新店にも出資しましたが、うまく行かずに撤退するはめにもなりました。



その後、大幅なリストラのための退職金コストなどで、2億円あった現金は底をつき、厳しい経営状況に追い込まれました。



この時、有頂天になっていた自分を悔い、自暴自棄に陥りました。何をするのも嫌になり、パチスロコンサルも中国から帰ってきた彼に譲り、1号店も閉店させてしまったのです。



そんな時、パチンコ店を経営している後輩と飲む機会がありました。彼の店舗はお客様は少ないのですが、超ローコスト経営で利益が出ていると聞き、私は頭を鈍器で叩かれたような衝撃でした。



店舗はどんなにお客様が入っていても、ハイコスト経営で利益が出なければ、何の意味もありません。



お店が潰れてしまったら、社員は働く場所を失い、家族みんなが路頭に迷ってしまいます。



お客様が少なくてもローコスト経営で利益を出し、お店を継続すべきだと決意しました。



大量に購入していた新台を減らし、スタッフも必要最小限にしたり、とありとあらゆる経費を削減した結果、利益が出るようになるまでになりました。



現在、千葉県で116台のローコスト運営のパチスロ専門店(ジャグラー・ハナハナ系が50%。ほとんど新台入れ替えをせず、20スロのみで平均稼働1万3000枚弱)と都内のテナントビル、神奈川県のテナント物件を無借金で経営しています。



チャンスがあれば、もう一度出店したいと思っています。



今でも日本一のパチスロ店を作る夢は捨てていません。





※波乱万丈人生記その1は、パチンコビレジに掲載されたものを転載したものでした。





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保通協のお仕事

いささか旧聞に属するが、ハローワークに第二保通協の遊技機の試験員の求人が載っていた。



どんな人材を求めているのだろうか?



資格はけっこうゆるい。



求人票には次のように書かれている。



■募集年齢  

不問

■応募資格  

不問

■スキル・経験

アセンブラ、C、C++、いずれかの言語経験、組み込み系業務経験者。電子回路設計経験



一般の会社と違って保通協の試験員は風営法で一定の学歴を満たしていないとなれないのだ。



ま、送られてきた履歴書を見て、その辺は足切りされるのだろうが、第一九条2には写真の通りの資格要件が書かれている。





高卒はまずアウト。



高専以上の学歴と専門科目を履修して卒業していないとダメ。



大卒でも文系卒ではダメということだが、国家公安委員会が同等の知識があると認めた場合はOKのようだ。



国家公安委員会が認めるとは準公務員扱いではないか。



では、保通協のお仕事とはどのようなことをするのだろう?



メーカーが保通協に機械を持ち込んで申請する時の様子はこんな具合だ。



メーカー側からは4~8人体制が一般的で、持ち込む機械は5台。これに分厚い申請書類が2~3冊。併せて申請物として実装前の生基板やスロットの場合は、各リールテープ、自動的に実射試験を行うための打ち込み機などを提出する。



保通協側からは2名の担当がテーブルに着く。



ここで、まず、申請を受け付けるかどうかのヒアリングが行われる。



試験手数料はパチンコで約142万円、スロットで約160万円かかる。申請を受け付けるとこの手数料は試験を落ちても取られるので、持ち込めるかどうかのヒアリングが行われる。



担当の1人がヒアリングして行き、メーカーは「はい」、「いいえ」で答えていく。



もう一人の担当は、メーカーの提出物を正しいものかどうかをチェックして行く。



ヒアリング時間はだいたい20分程度。それ以上に1時間近くもかかるということはヒアリングにスムーズに答えられていないとか、提出物が足りなかったりとか、何らかの不備が発生した、ということである。



このヒアリングは不備があるかどうかの事前チェックで、試験手数料を無駄にしない保通協の親心でもある。



申請を受け付けたら費用は発生するのだが、申請する前日までに銀行から振込み、振込用紙のコピーを申請時に添付する。



受け付けた機械はそれぞれ担当別に、設計値検査、プログラム解析、構造検査、電気回路検査などを行う。



そして、2カ月以内に合否判定が出る。



保通協の職員は法律に則った検査を行うので、守秘義務があるほか、メーカーから金品を受け取ることも禁止されている。





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稼働を上げることがコンサルの使命

コンサルの第一使命は業績を上げることだ。業績が上がらなければ契約は打ち切られる。それがコンサルの宿命だ。



北関東の中核都市にあるホールが、地域密着営業で長く遊べる店づくりを目指して1年半が経過した。



それまで、そこそこの成果を出してきたが、オーナーは夜の稼働が伸び悩んでいることが不満だった。



駅前の競合店は夜でも稼働があるからだ。



その辺が打開できないこともあって、3月一杯で契約を打ち切られた。



次に入ってきたのがオーナーは6~7年の付き合いがある大手のコンサルだった。



地域の調査もしないで、新しいコンサルは夜の稼働が上がらないのは「低玉交換」に原因がある、として交換率を変更することになった。



3日間、休業した後、新たなコンサルの指導の下、再スタートを切る。



新しいコンサルは3カ月後には利益を現在の2.5倍にすることを掲げている。



これが達成されなければ、本人の首もかかっている。



「低玉で遊ばせる方法は今でも正解だと思っている。台が古かろうが、人気のある台はメンテして使うべき。夜の稼働が上がらないのは、地域性だと思う」(旧コンサル)と契約を打ち切られることに不満は残る。



3カ月で利益を2.5倍にする、とぶち上げたコンサルの手法は、中古の大量入れ替えからスタートする。



それまでは、月間で中古を10台程度入れ替えていたが、これからはその倍以上の入れ替えも行う。



さらに、途中から今の1円パチ、5スロの営業形態だけでなく、2円、10スロも考えている。



そうしなければ、利益が2.5倍になることは考えられない。



さらに、スタートや確変ベースは4円営業並みにすることで、その目標に向かおうとしているので、確変ベースはほぼ潰すことになる。



スタートも一律に回すのではなく、回す台と回さない台を極端に使ってメリハリを出す。



入口に近い方を回し、外から見えにくい奥の方はあまり回さない、というイメージだ。



全台着席させた方が見栄えがいいが、トータルの数字が上がれば、いいという考え方だ。



機械を入れ替え、入れ替えで稼働が現状維持では、結果的には客に残るのは不満だけだ。



「7個戻しで、ベースが40だったころは1000円でもたくさん遊べた。その当時、戻りは少ないが爆発力のあるギンパラが当たったが、台数が少なかったから当たった」



昔の遊べる機械の仕様は今思えば懐に優しい。甘デジでも3個返しでは遊べない。



話は簡単なこと。



遊べなくなった原因は、等価仕様の機械ばかりになったこと。それがサラリーマンの小遣いとのギャップを生んだ。



話がそれたが、3カ月後の成果を北関東のホールからレポートする。





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千葉北のユニバーサルデザインが業界スタンダードになる日…

五体不満足の著者である乙武氏が、銀座で予約していたイタリアンレストランに車椅子を理由に入店を断られたことをサービス業として対応がまずいことをツイッターで発言したことで、ネットではレストランに非難が集中する一方で、乙武氏に対しても車椅子で入店できるかを一言確認すべきだった、と賛否両論が渦巻いた。



現在は当事者同士が和解しているので、これ以上この問題に触れて欲しくないようだが、エレベーターが止まらない2階にあるこじんまりした店舗で、人手も少なくぎりぎりの状態で店を回していたので、店側は断ったようだが、客と店の立場では、えてして店側に非難が集中しやすい。



店は結構、急な階段が続く。



38キロの乙武氏を抱きかかえて、2階に上げて欲しかった、ということだが、万が一階段を踏み外して怪我でもさせたら、その時責任は誰が取るのか?



電動車椅子を歩道に放置しておくこともできず、重量のある電動車椅子も2階に運ばなければならない。



この一件から、パチンコ業界も学ぶこともある。



車椅子のお客さんが来店したときの対応を何割のホールが従業員に教育しているのだろうか?



身障者用トイレを備えているホールでは、障害者への接客対応を研修しているのだろうか?



たまに車椅子のお客さんを見かけることはあるが、たいていが島端の角台だ。



遊技椅子を外しても台間狭いと、今度は両隣の客が迷惑になるので、台が自由に選べない。



マルハンの千葉北店はユニバーサルデザインで、車椅子のお客さんでも、どの台でも車椅子のままプレイできるように対応している。



この企画に参画したのが、大阪にあるミライロという会社で、社長自身が車椅子生活の障害者でもある。同社は建築物のユニバーサルデザイン化に伴う企画、設計などをアドバイスするコンサルタント会社で、完成後の建物も障害者の社員が車椅子でチェックする。



健常者目線で車椅子に乗っても、使いにくさが気づかない部分が結構ある。



千葉北店では設備に対応しただけでなく、ユニバーサル接客研修も行った。これはお年寄りや障害のあるお客さんに対する接客術を学ぶ研修で、座学と実地研修で3日間も費やしている。



アパレル業界では車椅子のお客さんが試着する場合、体に触れたりするので、マニュアルがある。



健常者でもいつ障害者になるかは誰にも分からない。事故でいつ車椅子生活になるとも限らない。



それまで、健康だった人が、脳梗塞で倒れ、大好きなパチンコをリハビリを兼ねて車椅子を使って来店してケースもある。



マルハン千葉北店のようなホールが、業界スタンダードになる日が来ることを望む。





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パチンコ業界から見たら夢のような東京競馬場のチラシ

これは東京競馬場の新聞チラシだ。



ここでは競馬の祭典である日本ダービー(東京優駿)(GI)や、オークス(優駿牝馬)(GI)、天皇賞(秋)(GI)、ジャパンカップ(GI)などのGI レースが行われる主要競馬場だ。





公営ギャンブルとして認められている、ということは何でもできることを今回のチラシから読み解くことができる。パチンコ店がやったら行政処分のオンパレードだ。



子供などの家族連れでも競馬場を楽しめるように、19日のオークスの日には、サンリオキャラクターショー、さらに26日の日本ダービーの日には、小さい女の子に大人気のプリキュアショーをぶつけてくる。



子供連れが厳格に禁止されたパチンコとは大違いだ。



子供のころから親に連れられて競馬場に通う習慣を作って、競馬のギャンブルイメージを薄め、大人になったら馬券を買ってもらう戦略ではあるが、パチンコ業界から見れば、夢のような世界だ。





今回のチラシの最大のポイントは、18.19.25.26日のいずれの日にかに、チラシ持参で12時までに入場した全員に、場内の食堂で使える2000円分

(入場料200円いるので実質1800円分)のクーポン券がもらえることだ。



住んでいる地域と来場頻度に答えるだけなので、個人情報を吸い取られることもなく、アンケートにも協力しやすい。



競馬経験者はもちろん、競馬をしたことがない未経験者でも、近くに住んでいる人なら、クーポン券欲しさに、行く人も少なくないのは、容易に想像ができる。



これをきっかけに競馬場に足を運んだ人は、クーポン券で食事するだけでなく、当然、馬券も買うだろう。



2000円分の食事代をサービスしても、それ以上使ってくれればいいわけで、まさに損して得取れ。



ラスベガスのカジノがVIP客には、往復の交通費と宿泊代をサービスするのと同じ原理だ。



むしろ、新規客開拓のために初心者にジャンジャン来て欲しいはずだ。



JRAといえども年々競馬の売り上げは、減少の一途をたどっている。



手軽に馬券が買えるようにパソコンやケータイからでも投票できるようになった結果、競馬場に足を運ばなくなったために、全レースに賭けるファンが減ったことが売り上げ減少につながっている、ともいわれている。



公営ギャンブルVS民間の未公認ギャンブルの差が、これほど鮮明に出たチラシも珍しい。



パチンコ業界が同様のことをやれば、依存症患者を増やすだけ、と叩かれるがJRAがられば叩かれることも少ない。



パチンコ業界でもこんな夢のようなチラシが打てるように、業界改革をしていかなければならない。







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