ついこの前正月だと思っていたら、もう4月である。3カ月があっと言う間に過ぎ去ったが、今年になってスロットを「3時間しか打っていない」と語るのはあるホール責任者。
「11月、12月の2カ月で番長と北斗で50万ほど負けました。急にバカバカしくなってきた」というのがその理由だ。
では、遊技に費やしていた時間を今は何に使っているのか?
「スポーツジムで筋トレを始めました。週3~4回、暇さえあればジムで汗を流しています。月額4000円ですよ。後は部下との飲み会の費用です」
パチンコは勝ったり負けたりがあるが、4000円といえばパチンコならあっと言う間に消える金額だ。
この責任者のホールでは未だに前借制度が生きている。毎月給料前になると前借するアルバイトスタッフがいる。前借する理由を聞いてみるとパチンコの負けだった。
最初は親と同居しているので月8万も稼げたらいい、という感覚で入ったアルバイトくんは、フルにシフトを組んだことで月額17~18万円も稼ぐようになった。
それまでパチンコをしたことはなかったが、アルバイト仲間に勧められてパチンコをするようになった。
「シフトを減らして給料を減らせばパチンコもしなくなるかも知れないので、真剣にシフトを減らそうかと考えている」
ホールで働いているスタッフは、パチンコ好きの人が多い。
女性で自分の小遣いを稼ぐために働いている人の中には、全額パチンコにつぎ込む猛者もいる。
パチンコをしたことのない人がホールで働くようになってパチンコに興味を持って始めるケースも少なくない。
ホールで働いたカネをパチンコ業界に還元している人が意外と多い、ということだ。
「パーソナルが普及すればするほど、パチンコ人口も減るのでは? 業界の労働人口が減るわけですから、その分パチンコをする業界人の数も減る。業界はパーソナルを導入すると人件費が削減できると思っているけど、回りまわって遊技人口を減らすことにもつながる可能性がある」
一理ある論理である。
業界人がパチンコを打たない、打てないようになっていることも問題だ。パチンコにカネがかかるのは今に始まったことではない。
20年以上前から10万負ける人はいたが、20年前に比べると可処分所得は大幅に減っている。加えて、社会不安から消費意欲が沸かないことが挙げられる。
復興景気で景気が回復すれば、国の税収が増えるように、余暇市場に回せるおカネも増えてくるはずだが…。

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