パチンコ日報

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只今、ブービーからの脱却中(イントロダクション編)

かつては客で溢れる店舗だった。特別なことをしているわけではなかった。理由は簡単だ。需要に対して供給が追いついていなかったからだ。



パチンコ人口に対して圧倒的に店舗数が少なかった。ただ、それだけだった。



この地域にも大手が次々に進出してきた。あれよあれよという間に10店舗も増えた。それに伴い、客をどんどん奪われていった。



気がつけばブービーにまで落ち込んでいた。



オーナーは閉店する覚悟までしていたが、最後のワンチャンスに賭けてみることにした。



立て直しは一筋縄ではいかなかった。



店のトップが客とつるんでいた。客の貯玉が勝ってもいないのに毎日2万発ずつ増えていった。まずは店舗の病巣の摘出手術から断行した。その結果、部長、店長、マネージャー、主任の役職者が芋づる式で消えていった。



このうち、主任は「辞めるのを止めます。一般社員を一から頑張りますからもう一度使ってください」と土下座して詫びを入れた。



立て直しに入った責任者はその主任にこういった。



「あなたは猫背で姿勢が悪いので、やってもらうことは背筋をしゃんと伸ばして、笑顔で接客してくれたらいい。それをアルバイトにも指導するだけでいい」



その瞬間だった。



「ボクには無理です。やっぱり辞めます」



責任者の顔色が紅潮すると「いますぐ出て行け!」と烈火のごとく叱り飛ばした。



残った人材は班長とアルバイトから正社員に引き上げた3人。



正社員になる心構えとして「1年目はしんどいけど、辛抱すれば給料も上がっていくので頑張れ」と檄を飛ばした。



納得してもらって正社員に登用したが、うち1人が「自分のペースで仕事をしたいのでやっぱり、正社員にはなりません。アルバイトでお願いします」と辞退。2カ月はアルバイトで働いていたがその後辞めて行った。



店を立て直すにもまず、人材を揃えることから始めなければならないのだが、募集しても募集してもいい人材は集まらない。



競合店の大手の面接に落ちたような人材しか来ないのが現状だ。



元大手に2年ほど勤務したことがある正社員は、頭取りに行っても目的意識を持っていない。



競合店に大海2が入ったので初日の状況を聞いてみるとこんな返事だった。



「いや、ちょっとわかんないっす」



班長はアルバイトからシフト変更のことを3回もいわれていたのにも関わらず、「忘れていました」。



もう一人の大手勤務経験者はいわれたことができない。



カッターシャツの第一ボタンを留めるように何度も注意した。ナゼ、そうしないといけないか説明して、本人も納得して、その場では苦しそうな顔をして留めるが、翌日はやらない。



注意すると「申し訳ございません」。



店を立て直す前に、スタッフ教育で時間を取られるばかりだ。



この店舗がスタッフ教育と共にどう成長していくのかしばらく注目したい。







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