親会社であるフィールズの狙いは明確だった。ヒーローズから新人作家などを発掘して、それを将来的にはパチンコ・スロットのキャラクターに使うことだった。

一からキャラクターを育てる分、大ヒットしたあかつきにはフィールズとしては安く版権を手に入れて、高く転売できることになる。
世の中、そうそう思惑通りには動かない。
ホールで景品として扱っているが、これがまったく売れない。
契約には買取と委託の2種類で、半年契約となっているようだ。
「全然売れないですね。うちはとりあえずお付き合いで委託契約を結びましたが、バックヤードにはバックナンバーがそのまま残っています。次の更新はしません。4月が更新月だったはずですが、これまでのバックナンバーを全部返品します。うちの店から歩ける範囲で3店舗のセブンイレブンがありますが、置いていない店もありますよ」(ホール店長)
買取のホールによっては「ご自由にお持ち帰りください」と張り紙をしているにも関わらす、誰も持っていかないケースもある。
ユーザーの声はこうだ。
「最初の数冊、期待を持って購入しましたが、単純に漫画としての質が低いです。併せて綴じ方の問題でしょうか、単純に硬くて読みにくいです。
なので私も読まなくなりました。値段じゃないんです。また漫画に興味がないんでもないです。単純に、ヒーローズに問題があります」
要はクオリティーの問題ということか?
前出の店長はこう分析する。
「路線がズレていると見るか、時代が早すぎると見るかの違いだと思います。浜崎も稼働が取れずダメの烙印を押されていますが、あのストーリー性は時代が早すぎた、と感じています。マースがパーソナルを15年前に出したとき、さっぱり売れませんでしたが、これも時代が早すぎたからです。新創刊してそこからキャラクターを育てるやり方は間違っていないと思います」
AKBの力を持っても売れ行きには今のところ効果はないようだ。
やはり中身が面白くなければ、ただでもいらない、ということのようだ。
モンハンの販売方法を巡っても何かと問題を投げかけてくれるフィールズだが、ファン人口を4000万人に増やすプロジェクトはどこへ行った。

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