パチンコ日報

ニュースにならないニュースの宝庫 

ライター、有名人来店取材がNGになった埼玉

3月1日付で埼玉県遊協がぱちんこ営業における広告・宣伝等の適正化の再徹底のお願いと題する文章を組合員に通達した。

内容としては「ライター、有名人、著名人の来店(取材)」による広告宣伝は、今後規制に抵触するというものだ。

地域によってはこれらの来店取材をNGと明言するケースもあるが、埼玉県も加わった。これが全国的に広がれば関連会社は大きな痛手となる。

2011年8月、広告宣伝規制が強化された時、事実を告知することは容認されていた。ライターや芸能人などの来店事実の告知に関することは、チラシで謳うことが容認されたことを受け、芸能人よりギャラが安いライターイベントが花盛りとなった。

2012年1月20日に開催された全日遊連の全国理事会の席上、警察庁の加藤保安課長はライターイベントなどに対して次のように苦言を呈していた。

「残念ながら、事実の告知を悪用し、特定の機種を取材するライターの来店イベントや混雑予想日という形での従来の出玉イベントを告知してみたり、また、総付景品等の配布に殊更脱法的な意味を持たせるようにしてみたりして、いまだに脱法的な表現方法を探ろうとする動きがあり、業界の健全化が道半ばであると言わざるを得ません」

5年前からライターイベントはいずれ、禁止対象となることは予測できたが、そのあおりを受けたのは芸能人イベントだろう。

では、ホールがナゼ、ライターイベントに頼るのか?

実際にライターイベントを1年あまり続けたホール店長はこう話す。

「まず、一番は集客です。それとライターイベントはYouTubeで動画で残るので来店して終わりではないところ。LINEに貼り付けて出玉をアピールすることができるところ。思考停止している店長にはドンピシャです」

芸能人を呼ぶよりも遥かに安いところもライターイベントの魅力。30万円以下で動画まで付く。

「ライターイベントも単発では効果はないし、2~3カ月でも効果は出ないと思い1年ほど続けました。イベント日は設定もいれていたので朝4時からお客さんが並んでくれましたが、それが平常営業につながらなかったので止めました」

月1のペースで1年余り続けて分かったことは、パチンコ客はイノベーター理論でいうところのラガードで、生活習慣を変えない人たちということ。イベントには出かけるが平常営業に戻ったホールには見向きもしない。多少玉を出してもその店の固定客にはならないことだった。

特にイベントで動く客はそういう傾向が強いことを分かっていながら、集客できることで観て見ぬふりをしているのかも知れない。

安易な集客方法に頼るあまりに思考停止にならないように。



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廃棄台で金持ちになりそこねた人生

昭和の終わりごろからパチンコの廃棄台の不法投棄が社会問題としてクローズアップされたことがある。

特に象徴的だったのが、平成6年、埼玉県寄居町で大量の使用済み遊技機が野積みにされたまま放置されていることが新聞等で報道され、一気に社会問題化した。

当時は運送業者が自治体へ廃棄台を持ち込んで処理してもらっていたが、次第に自治体が受け付けなくなり、困った運送業者や処理業者が不法投棄するようになったのが原因だった。

寄居町の不法投棄は、メーカーや販社等の業界4団体が費用を負担し合い2年かけて約2万5千台の撤去作業を行った。

話しは平成10年頃まで遡る。

名古屋の松坂屋にいる時にA氏のケータイが鳴った。見知らぬ番号だったが電話に出た。

「もしもし〇〇さんですか?」

「そうですが。誰からこの番号を聞きました?」

「心斎橋のクラブのママの〇〇…」

クラブのママの名前を聞いて、A氏は電話が入ることをようやく、思い出した。

電話の相手はM社の幹部だった。

「一度お会いして話をしたい」

それで向かった先が、M社の精錬所がある島だった。

島の周辺は銅鉱山が集積していて、精錬所建設に向いている立地だった。そこで国家事業として、大正6年にM社が中央精錬所として建設したもので、1世紀以上の歴史がある。

平成の時代に入ると産業廃棄物問題からリサイクル事業へも進出する。その過程で廃基板から金を回収する事業にも乗り出していた。

岡山県に向かうとクルーザーが迎えに来ていた。まず、島を案内されたのちに、金を精錬する工場などを見学した。そこには廃棄されたパチンコ台がズラリと並んでいた。

M社が着目したのが、年間400万台が廃棄処分されるパチンコ・スロット台の基板だった。この基板から金を回収するのが狙いだった。技術はかなり進んでいて、パチンコ台を破砕機にかけるだけで、自動的に金を回収するシステムが出来上がっていた。

その技術を目の当たりにしたA氏は「さすがにM」と感心しきりだった。

会議室に通され、幹部は単刀直入にこう切り出した。

「Aさんと直接取引がしたい。それで100万台のパチンコ台を集めていただきたい」

「100万台は無理かもしれない。80万台になりませんか?」

「それでもいいからやってみてください」

A氏は会社に帰って計算してみたが、どうやっても30万台ぐらいにしか集めることができないことが分かる。

しかもM社の要求は1回こっきりではなく、毎月100万台である。年間で400万台しか廃棄されないのに毎月100万台は現実問題として無理な話である。

結局、この話は流れてしまったが、昔は宝の山を捨てていたことが良く分かる。

毎月100万台は無理としても、廃棄台利権をA氏が一手に握っていたら、今頃の人生は大きく変わっていたはずだ。



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開発現場からタクシー運転手へ転職

「売り上げは下がって不味いとは思っていたが、倒産は晴天の霹靂でした。内部留保もあると思っていましたから。退職金は満額出ませんでした。ただ、社内に危機感がなかったことは事実です」と話すのは倒産の憂き目にあい、休職中の元業界関係者。

年齢は30代半ば。現在は休職中で業界内での職探しをしている。面接も2~3社受けたが現実は厳しい。生活はアルバイトで昼はスーパー、夜はコンビニで食いつないでいる。

「7年前この会社に入社した時はいい会社に入れた、と喜んだんですがね。他の同僚も求職活動はうまく行っていません」

プログラムは組めるが、倒産した会社の技術職を採ってくれるところはそうそうない。かといって業界外で腕試しする決断はできなかった。思い切って販社の営業に回ろうと知り合いの社長を頼ったが、返事はNOだった。

メーカー系の求人サイトを覗いてみると次のような求人があった。

■パチンコメーカー(開発・技術)/映像ディレクター

■業務内容
パチンコ機の映像部分を中心に企画立案、仕様書作成、制作用資料作成など行います。
1機種まるごと開発していますので分業とは違う魅力があります。
パチンコ機開発におけるプランナー・デザイナーとして企画立案から制作まで行って頂きます。
制作中の業務内容として、経験・スキル・希望により「仕様書作成」「絵コンテ作成」Vコンテ(動画コンテ)作成」「デザイン業務」等をお任せします。
企画段階から実機での最終調整までおこなうため、達成感や満足感といったものづくりの醍醐味を体感することができます。

■年齢
~ 45歳
【年齢制限理由】技能・ノウハウ等の継承の観点から、年齢構成を維持・回復させるため特定年齢層を対象とする。

■求められる経験
パチンコ・パチスロの映像ディレクション

■給与
年収 450万円 ~ 750万円
新卒最低年俸320万円
経験、能力・前職給与を考慮し決定いたします
昇給1、賞与2、期末ボーナス(会社の業績に応じて支給)

映像系の他、プロダクトデザイナー、メイン、サブのプログラマー、ゲージ設計、パチンコ製造の工程管理、資材管理、とメーカーの求人も部門ごとに多岐にわたっている。

厳しい環境の中でもヒット機種を出しているメーカーがあるが、その違いは現場が会社から言われたことだけをやるのではない、機械作りの本質に違いがあるようだ。

で、前出の元業界関係者は、拘っていたパチンコ業界から頭を切り替え、タクシー運転手に転職することにした。


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ライターイベントは公開情報漏えいイベント

ベラジオの設定漏えい事件は、昔から脈々と続いている設定漏えい問題を改めて考えさせられる機会となった。記事を読んだ知り合いがこう打ち明けてくれた。

「4号機の終わりごろでした。私の先輩がホールで働いていたんですが、先輩がその店の店長とつながっていて、設定6の台を5~6台教えてくれるんですよ。その中から自分が打ちたい台を選んでいましたね。よく打っていたのは秘宝伝や銭形。吉宗は6でも負けることがあったので、怖くて打ちませんでした。ノルマは万枚を出すことでした。最高に出したのが1万8000枚でした。出した半分を先輩の口座に振り込んでいました。同じ店でやるので、月1回ぐらい。1年間ぐらい続きましたが、いつの間にか情報が来なくなったと思ったら、店長が漏えいしているのがバレたようです。でも店長は相当な小遣いを稼いでいたと思いますね」

有名な店舗だが、監査体制がないホールなら店長次第でどうにでもなることが伝わってくる。

今回の件でもう一つ考えさせられたのがライター来店イベントだ。以下はハンドルネーム「くまっち」さんのこのコメントだ。

「来店イベントで指定台を打っているライター連中も同じ穴の狢だと思います。店公認のサクラであり、やってることの本質は同じ。本人達も自覚しているようで、今回の件には極力触れません。この機に来店イベントも根絶したほうが業界のためになるかと」

また、ハンドルネーム「現役店長」さんも同じ意見を持つ。

「全国の不正してる店長が、この出来事をきっかけに自身の不正に抜かりがないか慎重にチェックしたと思う。それとライター来店イベントなんて公開設定漏洩ではないだろうか?」 

2015年には女性ライター自らがプロデュースしたイベントに軍団を引き連れ高設定を占拠した疑いで、ネットが大炎上したことがある。ライター取材と称しながら店長が、ライターに高設定台を打たせていることは業界常識だったが、それが表に出てしまった

元攻略誌ライターのA氏はライターイベントについてこう話す。

「ライターの仕事が減ってきたので、2年前にライターの仕事は辞めました。ライターイベントの時は絶対に6がもらえるのですが、それが当たり前だと思っていました。出しているのを見せるのも仕事のうちですから、そりゃ店も6を打たせるでしょう。全然悪いことではないと思っていたんですが、ベラジオの件でやっぱり、これも悪いことだと思うようになりました。ライターイベントは設定漏えいイベントですよ。こんなことをやるホールもおかしい。ライターイベントは不正の温床にもなるので、即刻止めるべきだと思います」

ライターは各地のホールへ呼ばれることで、多数の店長とのつながりができる。取材でもないのに店長に電話して高設定台を教えてもらっているライターも少なくないという。

「店長から細かい指示があります。まず、朝一で並ぶこと。高設定台には真っ先に行かないこと。タバコなどを2~3台に置いて確保して、台を選んでいる素振りをすること。そうすれば怪しまれませんからね」

イベントが禁止になりライター来店イベントに頼るホールは少なくないが、なるほど、不正の温床を自らが生んでいることにもなり兼ねない。


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厳重注意! 暴力団がらみの不正は骨の髄までしゃぶられる

週刊誌の編集者やライターと裏社会を取材した時に、様々な収入源や仕事を見聞きした。裏カジノや裏スロット店、中には裏パチンコ店もある。その筋は、暴対法で多くの収入源を断たれた代わりに、裏カジノや、海外へ進出して莫大な収入を得る稼業に進出している。これらは薬物ではない。

裏社会の売り上げには、税金が掛からない。

だから、カジノ法案が通りカジノが開業されたら、今までザルから漏れていたカジノ資金に税金をかけることが可能になる。東京にカジノが出来れば、裏カジノは壊滅的になるから、その筋は儲けられる内に儲けておこう!となる。

都内には裏カジノが100から150軒あると言われている。新宿や池袋、錦糸町、有楽町や三多摩地区まで、ありとあらゆる場所にある。神奈川や千葉や埼玉にもある。

裏カジノとパチンコは、重複する領域は少ないが、パチンコ関係者が不正に手を染めた場合、裏カジノに関わる輩が必ず現れるだろう。

裏カジノの裏には必ず暴力団がいる。その暴力団が裏カジノがダメになった時、パチンコ関係者を仲間に入れようと、ありとあらゆる手を使って、蠢いている。もちろん彼らは、最初から暴力団と分からないように忍び寄る。ハニートラップを仕掛けてくることもある。

設定漏洩に手を染めたりするパチンコ関係者のしっぽを掴んだ暴力団関係者が忍び寄り、やがてその不正から抜けられなくする方法は、考えるだけでも恐ろしい。

実際に千葉県内で不正をしていた店長が体験した話を紹介する。文章を読むだけでもおぞましいので、肝っ玉に自信がない人は読まないで欲しい。不正から抜けたくても抜けられなくなった話だ。

スロット設定漏洩を複数店舗で行っていたホール関係者は、これ以上はヤバイし、金も貯めたから、不正から足を洗う決心をした。

打ち子関係に、その旨を伝えた後に、ある輩が「いやいや、もうチョット続けて欲しい」と言ってきた。

断ると、ある写真を見せられた。

写真の内容は、グチャグチャになった右手指先が写り、再生不可能な状況であった。この写真を写した時の動画は見せられたが目を開けられなかったと言う。

輩が「これパチンコ屋の店長の写真なんですよね。この人、二度とハンマーを握れなくなっちゃったんですよ」と言ってきたのです。

つまり、いまあなたが抜けたら、あなたもハンマーが握れなくなりますよ、と言うことなんです。だからね、パチンコ関係者は、絶対に不正に関わってはなりませんよ。中々抜けられなくなり苦労した経験者は大勢いますから。

指先の写真を見せるなんて序の口で、多様な脅しを持つのが裏稼業の方々で、いつどこで裏稼業の方々につながるか分かりませんからね。




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