「パチンコ業をもう一度大衆娯楽に…」との想いでこれまでやって来たが、「昨今のパワーゲームには付いて行けなかった」というが、やるだけやったので悔いはないとも。
これまで自らもギャンブル依存症の講演に登壇してきた。現状の問題点は「公営ギャンブルのオンライン化」と指摘する。
「依存は複数のギャンブルに手を出すことで進行しやすい。スマホで宝くじをポチッと購入し、馬券をポチッと購入し、ボートをポチッと購入する。オンライン化により、若者が問題ユーザー化しやすいのは明らか。だいぶ心配」と述べている。
現状のパチンコ業界も射幸性が命とばかりに、メーカーもホールも、末端ユーザーも高射幸機を求めているが、そんな状況が未来永劫続くはずもなく、いずれ破綻する時が訪れる。
メーカーは機械が売れればいいので高射幸機を開発し続けるが、それはそれで一つのビジョンなのかもしれないが、問題はホール側にある。業界が業績が落ち込む中で、明確なビジョンを持っていないことが、遊技人口を減らし続けているともいえる。
ホール側から聞こえてくるのは「顧客満足の追及」という漠然としたものだ。では、ユーザーが一番求めているものは何かと言えば「出玉」だ。これは時代が変わろうとも普遍的な課題だ。
今、ホール企業で「出玉で勝負」を明確に打ち出すところは皆無だ。「顧客満足の追及」でお茶を濁している。
むしろ、上位ホール企業は利益追求に比重を置いているので、等価交換では出玉で勝負なんてことは口が裂けても言えない。
なぜなら同じ粗利で薄利多売をシミュレーションしても、効果がないことが明らかになっているからだ。絶対的客数がない現状で薄利多売は絵に描いた餅だ。
まったく業界のことを知らないコンサルが現状を打開するには、こう提案する。
売り上げ・粗利も上がらない1パチは全廃。4円で営業するには50玉交換にするしか将来はないと指摘する。
業界人からすれば、ギャンブラーしか残っていない現状のパチンコ業界でそんなことをすれば壊滅する、という意見が大半だ。これこそがパチンコ脳だ。
前出の3代目ホールオーナーが業界から退場した理由は、パワーゲームに疲れたように、遊技に引き戻すことに疲れたのかもしれない。

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