インバウンド推進派の日報として、大阪のホールオーナーに、インバウンド集客について聞いた時、こう即答した。
「中国人観光客? いや、全然集客なんか考えてないよ。声がでかすぎて、常連客が嫌がるんだよ。ついでに、店の雰囲気も台無しになるから、来てほしくないね」
当時、その意見には残念な思いがしたが、最近、都内のホールで実際に起きた出来事を知った時、オーナーの言葉が現実だった事を痛感することとなる。
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ある日、都内のホールに9人の中国人団体客が添乗員に連れられてやって来た。全員、パチンコ初心者だ。興味津々でホールの中に足を踏み入れた彼らは、予想通り大声で会話し始めた。中国人は一人でもその声量が大きいが、9人も集まると、その騒音は隣の島まで響き渡るほどだった。
しかし、騒音以上に問題だったのは、彼らの行動だった。
客の何人かが背後に強い視線を感じた。振り返ると大勢の中国人がその客の画面を凝視していた。中には顔が当たるぐらいに接近して画面をのぞき込み、ギャーギャー騒ぎ出し始末だった。
もちろん、常連客たちは激怒。すぐに店員を呼び、「あの中国人たちをなんとかしてくれ!」と強く対応を求めた。
店員はすぐに中国人観光客に対して「通路に立ち止まらないでください」「台を覗き込まないようにしてください」とお願いするも全く言葉は通じない。ジェスチャーで通路から出て行くように求めた。
添乗員が仲裁に入るも、一人が逆ギレして「俺たちは客だぞ!」と店員の胸倉を掴んで一触即発の状態に。その時、客の1人で在日中国人が「警察を呼びましょう」と助け船を出した。
事態が収まり、店長に対してこうアドバイスした。
「中国人は全員出禁にした方が店のためですよ」
彼自身が中国人でありながら、冷静にこう提案する姿は何とも言えない光景だった。
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この事態はその場で収束したが、この一部始終を目撃していた別の客がスマホで動画を撮影していた。これをテレビ局に持ち込み、取材することになったが、ホール側は「知らぬ存ぜぬ」を貫き、ニュース取材には応じない姿勢を取った。これ以上面倒に巻き込まれたくないとの表れだろう。
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では、どうすれば中国人観光客によるトラブルを防ぐことができるのか?
まず、ホール側は中国語で案内板に店内ルールを徹底することが重要だ。ジェスチャーや日本語では伝わらない場合、翻訳アプリを使って説明するしかない。
それでも問題が解決しない場合には、最終手段として「出禁」も視野に入れる必要があるかもしれない。
インバウンドは確かにビジネスチャンスだが、文化の違いやマナーの原則を踏まえ、適切な対応を取らなければ、トラブルの温床となる可能性が高い。

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