どういうことなのか?
「稼働が下がっているホールは、実は余剰人員化しています。土日祝日の忙しい時に合わせて人材を確保しているのが原因です。平日の暇な時の人員が余剰人員ということです。準大手が調べたところ1年を通すと35%が余剰と出ています。このうち20%は稼働がいい日の予備だったので、実際は15%です。そもそも玉積みしていた頃の台数で必要人員を割り出しているからそんなことになります」(都内ホール関係者)
各台計数機が普及して必要人員の数も時代の変化と共に決めているのかと思ったら、現場は急に辞められた時のことを考えて多めに採っていることはある。それが稼働低下に伴い、余剰人員化が浮上してきているようだ。
会社としては店が暇になれば、人員を削減したいところだが、日本は労働者保護の立場からパート・アルバイトでも簡単にクビは切れない。天災事変で建物も崩壊し、事業の継続が不可能となった場合は解雇できるが、「暇」を理由に退職を強要することは違法となる。
余剰人を抱えながら稼働が下がれば、店は暇なので、仕事は皮肉なことに楽になる。中には、楽な仕事なので給料が下がり、ボーナスが出なくても居座るケースもある。
ホールの閉店ラッシュはまだ収まっていないが、余剰人員を解雇することもできないので、あるホール企業は、閉店を理由に解雇ができると思って閉店を決断した。
これで従業員も納得して辞めてくれるものと算段していたが、現実は違った。
弁護士を付けて条件闘争となった。会社が廃業するわけではないので、他の店舗へ異動する手があるはずで、不当解雇を訴えてきた。
オーナーは高い授業料を払わされることとなった。
ホールは基本、早番、遅番と2つのシフトでホールを運営しているが、このあたりを根本的に見直すことから始めなければならない。
昨年末、1000台オーバーの新店を立ち上げたホール店長は、「大型店を回すのに、何人必要か、という考え方から何時間必要かと時間軸に置き換えて、今回、従業員募集をしました。その結果、3~4時間の短時間労働が多いのがこの店舗の特徴です。不足している時間帯にパズルのように人を入れていく。むしろ、短時間労働の方が人も採りやすいことが分かりました」
カウンターにはセルフポスを設置。会員は無人ポスを利用している。この台数ならカンターだけで3~4人必要なところだが、1人でも楽に対応している。

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