事業用定期借地権は、平成4年8月1日から施行された改正借地借家法で定められた制度だ。それまではオーナーから借地契約を終了させるには「正当事由」が必要とされ、そのために多額の立退料を提供することが必要だった。
しかし、これでは貸した土地が半永久的に返還されないという事態が頻発し、土地の貸し渋りが生じて有効活用ができないという不都合が生じた。こうした事情から、契約期間が過ぎたら確実に土地を返還してもらう制度として創設されたのが、事業用定期借地制度だ。
事業用定期借地権は更新ができない契約だ。従って、当初の契約期間が経過すると、借地契約は終了となり、オーナーはテナントに対して、土地を更地返還請求ができる。
コンビニのように比較的簡易な店舗の場合、建物を取り壊し更地返還するケースが多いが、必ずしも期間満了時に建物を取り壊し更地にした上で地主に返還するとは限らないのが実情のようだ。
最近では契約満了物件や中途解約物件に出店を狙ったリサイクルショップや百均ショップなどの出店も増えている。貸主は新たなテナントニーズを、借主は減価償却が終わった建物を安く借りることで、貸主、借主双方にメリットがある。
そこで前出の立駐ホールのケースだが、最近よく見かけるのがホールをそのまま転用した中古車センターだ。
中でも全国に出店意欲を持っている東証一部上場のネクステージは、ホールの居抜き物件を多用して、出店スピードを上げている。大阪・堺の旧アミューズや大阪・摂津市の旧マンモスが中古車センターになっていたので、調べてみたら同社だった。
さらに調べて行くと上記の写真の通り、ホールの居抜き物件は20店舗以上に及んでいる。クルマ販売店にとってはホールの居抜きは広い駐車場を持つだけでなく、雨に濡れない立駐にも車を展示できるメリットがある。
遊技スペースだったフロアは学食を彷彿とさせるぐらいテーブルを並べ、商談スペースとしている。
巨費をかけて壊すのはもったいない。地主としても他業種に転用できるホールは、新たなテナント収入が入ってくるので、転用できることに越したことはない。
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