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星付きシェフがサイゼリヤでバイトして学んだことを業界も参考に

「なぜ星付きシェフの僕がサイゼリヤでバイトするのか? 偏差値37のバカが見つけた必勝法」という話題の本をホールオーナーが読んで、感銘を受けた。


これは東京・目黒のミシュラン一つ星イタリアン「ラッセ」のオーナーシェフ・村山太一氏が、2017年からサイゼリヤ五反田西口店でアルバイトして学んだことを本にしたものだ。

すでに自分の店を持っているシェフが、三ツ星で修行するのならまだ話は分かるが、サイゼリヤは子供から大人まで気軽に行ける大衆イタリアンだ。そこで学んだこととは味ではなく、効率化を図るためのシステムだった。

人時生産性(従業員1人の時間当たりの生産性)は、3.7倍に上がり、劇的に経営が改善できたのだ。

その結果の数字がこちら。

・スタッフ1人当たりの年間売り上げ850万円→1850万円(約2.2倍)
・経常利益率8%アップ
・労働時間16時間(8時~24時半、休憩30分)→9時間半(10時半~22時、休憩2時間)→約4割減
・従業員数9人→4人(効率化で少人数で店を回せるようになった)

サイゼリヤで効率化を学んだ結果、売り上げは2.2倍に上がったのに、労働時間は4割減である。しかも、半分の従業員で達成するのだから、経常利益も上がる。生産性が上がった賜物である。

コロナ禍では数多くの飲食店が苦境に立たされ、名店でさえも廃業せざるを得ない状況の中で、黒字を達成した期間があり、飲食業界の奇跡とも言われた。

それは村山シェフの「よりよい方向に変化し続ける」という原理原則を忠実に守ってきた結果でもある。

つまり、パチンコ業界も生き残るためには、「よりよい方向に変化し続ける」を実行しなければならない、ということ。

では、村山シェフがサイゼリヤで学んだことを具体的に見て行きたい。

まず、アルバイト初日、驚いたのがオーダーシステムだった。iPod touch端末を使って注文をその場で打ち込むこと。データは同時にPOSレジに飛ぶ。会計時は伝票のバーコードを読み込み、おカネを入れれば自動的にお釣りが出てくる。伝票を見ながらレジに打ち込む作業はすでにショートカットされている。経験の浅いバイトでもレジは担当できる。

次にキッチン周り。レストランなのにサイゼリヤには包丁がないことにビックリする。材料はすべて下処理された状態で店に送られて来るので、包丁でカットする必要がない。キッチンでやるのはパスタを茹で、グリルで温め、サラダはカット野菜を盛り付けるだけ。

下処理をショートカットしているので、少ない人数でキッチンが回せるだけでなく、調理が簡単なのでアルバイトでも短期間でキッチンに立てる。

そして、何よりも感銘を受けたのはサイゼリヤには上下関係がないこと。高校生のバイトからシニアまで様々な年齢層の人が和気あいあいと働いていることだった。

店長は新米バイトにも仕事を丁寧に教えてくれる。師弟関係が厳しい料理の世界にあって、料理は盗むもので、教えるものではない。先輩は常に上から目線で下に対して威張り散らす世界の人間には、衝撃的だった。

実際働いてみて「なんだ! この楽しさは」と感じた。この職場が楽しいということも重要であることに気づいた。

以上が大まかな内容だが、サイゼリヤは安くて美味しいから繁盛する。安くて美味しいものを提供するには徹底的に抑えるべきコストは抑えている。

一方のパチンコホールの現状は高くて不味いものを提供し続けてきているわけだから、客離れが進むのは当たり前の話。こんな話は耳にタコができるぐらいで、聞き飽きているだろう。でも、業界は「よりよい方向に変化し続ける」ようには動こうとしない。

釘調整を禁止されてから釘の技術がどんどん劣化しているのなら、その辺りの見直しも必要だろう。

営業方法然り、お客さんは営業が辛くて付いていけないと分かっていながら、低価交換で他店が成功するまでは動かない。

残っているユーザーが等価・高価交換志向なら、客層をガラガラポンすることも必要。そのための機械も必要。

新規則機に完全移行する来年は「よりよい方向に変化し続ける」元年になってもらいたいものだ。



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