ま、これは分かりやすい事例だが、見えないところでは全面液晶のパチンコ機の開発も行われていた。全面液晶ということは玉も釘も全てで、映像は実物と見まがう精緻なものだった、評判はすこぶる悪く開発は中断された。
「玉は飛んでなんぼ。釘を廃止することはできなかった」と悔やむ。
どこかのタイミングで、革新的で遊技人口が増える機械を開発することが、メーカーに課せられた大命題である。
新規客=パチンコをやったことのない人の反応を見るには、海外の反応も参考になる。5年ほど前、ベトナムに全台、愛喜の普通機「コスモアタッカー」を168台導入したパチンコ店がオープンしたことがあった。
当然、ベトナム人はパチンコ台を見たことも触ったこともない。複雑なセブン機ではなく普通機なので遊技方法も単純明快。釘はプロが勝てるレベルまで甘く調整していたが、見向きもされず、閉店を余儀なくされた。
失敗した原因は、ベトナム人にパチンコを打つ習慣がなかったからだ。併設されていた釣りゲームのような慣れ親しんだゲームには時折客の姿もあったが、習慣のないパチンコ台に座らせる努力をどの程度行ったのだろうか?
日本人でもパチンコをやったことのない人では同じような結果になりそうだ。
おカネがかかるパチンコを打てるのは、独身者か団塊の世代というデータもあるように、ターゲットを若者に絞った場合、街中に出て若者のトレンドを調査している企画会社がある。
ネット情報だけでなく、実際に街中に出ていくことで、いち早く行列が出来ている店、人気のブランドを把握することもできる。
こういう人たちを取り込むことを前提に、パチンコ台の企画を考えなければならない。しかし、ここで立ちはだかる壁が既存客である。新しい発想の機械を出しても既存客にはウケなければ、ホールは買わない。
業界がシュリンクする中で、メーカーが1機種に対する販売目標は数千台である。万単位の販売目標を掲げる機種はほんの一握りとなっている。
メーカーも挑戦する余裕が残っていないから、新しい機械も生まれにくい土壌になっているが、メーカーに今求められているのは新規ユーザー開拓のための機械作りだ。
一方のメーカーはホールに足を運ばせるやめの動機づけがホールには足りない、と指摘するが、ホールとメーカーが利害関係を乗り越えて一致協力しないことには、遊技人口を増やすことは夢のまた夢である。
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