想定外の反論に、西久保社長は「目立つように広告の一環として用意した。スカイマークは国内線において38歳までをCAの職務定年としており、若くて元気なスカイマークをアピールしようと思った。着たくない人には当然強制していない。20年前、JALが747を初めて入れるときに、ほとんど同じ丈のユニフォームを採用しており、前例はある。保安上も問題はないし、セクハラの問題が起こるとも思っていない」と反論した。
1996年、旅行代理店のHISの澤田社長らの出資によって設立された格安航空会社スカイマークは、業績低迷から2004年にインターネットプロバイダーのゼロの西久保会長が増資を引き受けて、同社の社長に就任した。
客室乗務員の制服をポロシャツにして、地上勤務を兼務させ、石垣島や宮古島路線を片道5000円という破格で提供して遠方のリゾート地を身近なものにさせるなどの経営努力で、2008年には黒字を出した。
ところが、格安航空会社との競争、円安による燃料費の高騰、エアバス社の大型機の購入を巡ってトラブルが発生して、多額の違約金を支払わなければならないことから、経営が傾きかけていることが分かったのが昨年夏のこと。
今年に入って東京地裁に民事再生を申請すると共に、西久保社長は責任を取って辞任する。
このスカイマークの一連の騒動を見ていて、「パチンコ業界の大手ホールとダブる。一歩間違えたらスカイマークになる」と指摘するのは業界事情通。
この事情通は宝くじで80万円ほど当たり、昨年、スカイマークが1株290円時代に全額をつぎ込んだ。救世主が現れたら株価が高騰する、との読みからだった。
290円から一気に190円まで下がったかと思うと380円に高騰するなど乱高下を繰り返し、300円で売ったので損はしていないが、その分スカイマークの動向に注目していた。
「地方へ出店した新店が思った数字が叩きだせない。今までのやり方が通用しない。今後の方針が上で決まらないので、下が困っている、という話が複数から漏れ伝わって来ます。稟議がなかなか下りない、というのがその表れです」(同)
船頭多くして船山に登る。
この諺のようにならないことを祈る。

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