常連客が大景品を6枚受け取って、TUCに向かった。カウンターでは確かに6枚受け取ったのに、TUCの窓口へ行った時に5枚しかないことに気づいた。
ホールに戻って「1個消えた」と従業員に伝えた。
常連さんでウソをいうようなお客さんではなかった。ちなみに、東京の大景品といえば1枚5500円だ。大きい金額だ。
ホール側としてはウソをつくようなお客さんではないので、防犯カメラの映像を確認する作業から始めた。
すると、この常連さんが何かを落とした姿とその落ちたものを第三者が拾っている姿がバッチリ映っていた。その第三者も常連客だった。
翌日、拾った方の常連客が店に来たので、店長は意を決して声を掛けた。
店長は事情を話すと「見られてた?」とあっさりネコババしたことを認めた。
「負けてたんでね」と言い訳にならない言い訳をした。
店長は「お客さん同士で話し合ってくださいね」と当事者同士に委ねた。店長としては現金を返却することを期待した。
ところが、それ以来、拾った方は店に来ることはなかった。
常連同士の間柄。ネコババしたことがバレタ以上、気まずくて顔など合わせられるわけもない。もう1カ月以上姿を見かけなくなった。
ま、今回の件で1人の常連客を失ったことになる。
「もっといい対処の方法はなかったものか?」と悩んでいる。
このホールで、2カ月前にこんなことがあった。
やはり常連のおばあちゃんが「自転車がない。自転車を盗まれた!」と大騒ぎをし始めた。
店長はすぐに外の防犯カメラの映像確認に入った。
すると、このおばあちゃんは歩いてやってきていることが分かった。
このおばあちゃんは軽い認知症だった。
この日は歩いてきたにも関わらず、本人は自転車で来たものと勘違いしていたのであった。
そのことを伝えると「あれ? そうだった?」
そして、店長は「家に帰って自転車があったら連絡してくださいね」といっておばあちゃんを見送った。
暫くしておばあちゃんから電話があった。
「自転車は家にあったわ。私ったら勘違いしていたわ」
めでたし、めでたし。
防犯カメラの映像がなかったら、警察に盗難届を出すところだった。
パチンコ業界に防犯カメラが使われるようになって30年以上が経過する。当初は高いばかりで本来の役目を果たしていない時期が長らく続いたが、ようやく本来の使われ方と機能を発揮するようになった。

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