偽装表示の中身については散々報道されているので、省略するが、値段も高いが一流のものを提供するのがシティーホテルや百貨店、という長年構築してきた信頼とブランドを自らの手でぶち壊した。
ま、最初に阪急で発覚したときは、阪急だけの問題ではないと思っていたが、
発表するなら今のうち、赤信号みんなで渡れば怖くない、とばかりに、ドサクサまぎれに便乗するかのように、毎日のように企業のトップが頭を下げた。
この一連の謝罪会見を見ていたホールオーナーは、これをパチンコ業界に置き換えて考えて見た。
「パチンコ業界で行政処分を受けて営業停止になった場合、ホールは『店の改装工事のためにしばらくお休みします』と張り紙を出しているが、これは本当の理由ではない。今回、ホテルや百貨店は食材偽装を正直に認め、発表しているが、ホール業界では勇気を持って本当のことをいっているホールは見たことがない。今は内部告発によって発覚することがあるわけだから、ホールはもっと危機感を持たなくてはならない」
かつてのホールではスロットの裏モノは当たり前で、ジェットカットなどという不正も実際にあった。遵法営業さえしていれば、そんなこととは無縁で、行政処分を受ける恐れもない。
遵法営業をやっていれば、社員も胸を張って働ける、というものだ。
先日、折れた釘を無承認変更で打ち替えたホールが、風営法違反で書類送検された、というエントリーを書いたが、ついに60日間の営業停止処分を受けることになった模様だ。
書類送検されたホールはチェーン店の旗艦店で、パチンコ、スロットとも8割以上の高稼働を誇る店舗でもあった。
時節柄、果たして店舗はどんな張り紙を出すか?と関心を寄せていたが次のような文章が店に張り出された。
「お客様各位
(前略)
この度、公安委員会の許可を得ずに、劣化した釘1本を新しい釘にうちかえたことにより、風適法の無承認変更違反として行政より指導を受けることになりました。
誠に申しわけございませんが、平成25年11月21日より、平成26年1月下旬までお休みさせていただくこととなりました。
今後、この様なことがないように、再発防止に努めてまいります。
(後略)」
正々堂々と店を休む理由を書いている。業界でこのように正直に明かしたケースは稀だ。非常に好感が持てる。
「今回、この判断は正しいと思います。新聞記事にもなったぐらいで、ファンや業界も動向を注目しています。店舗改装のために休業などと書けば『嘘つきホール』の烙印を押されることにもなりますが、これなら改装もしなくて済みます」(県内業界関係者)
些細なことでも遵法営業を心がけていれば、行政処分を受けることはない。

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