パチンコ日報

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客が怒っているのに笑ってしまう社員

その社員Aさんは入社10年。歳は30台半ば、大卒で結婚して子供もいる。



新卒採用しているホールでは、入社から半年で早い人なら副主任。1年も経てば主任になる人もいるが、Aさんは役職には就いていない。



仕事ぶりは真面目で、仕事はしっかりできる。機械トラブルも手際よく処理する。



ただ、問題は接客対応時に起こっていた。



お客さんは大きく負けたりすると、誰かに当たりたくなるものだが、そんな時にお客さんがAさんに文句をいったりすると、お客さんの怒りがさらにヒートアップする。



お客さんは怒っているのに、Aさんはニコニコ笑っている。この笑っていることにお客さんの怒りモードにスイッチが入る。



お客さんが怒っている時は、聞く側は神妙な顔つきになるのだが、Aさんは笑顔になってしまう。



こんなトラブルが頻繁にあるわけではないが、お客さんがAさんにクレームをいった時には毎度のことだった。



そういうこともあって役職に就くことができなかった。



人が怒っているのに、笑っている。



店長も「なんでお客さんが怒っているのに、笑うのか」と聞いたらAさんからはこんな答えが返ってきた。



「怒られているときに何だか楽しくなってくるんです」



傍目から見ると「変な奴」に映る。



このまま「変な奴」で済ますことはできないので、一度精神科の病院へ行ってみることを勧められ、行った結果の診断が「自閉症スペクトラム」だった。



一種の発達障害で、相手の顔を見て判断する能力が欠如してことによって、相手が怒っているのに、笑ってしまうことが分かった。



それが原因で前職でもうまく行かなかった。



病院へ行って診断が出たことで、逆にAさんはホッとした。



家に帰って病気だったことを奥さんにも話した。当然、奥さんもAさんが病気だったとは思いもしなかったが、内向的な性格が母性本能をくすぐった、という。



現在も夫婦関係はうまく行っている。



変わり者というケースでこんな社員もいた。



国立大学を卒業して、電鉄会社に就職していたが、パチンコ業界へ中途入社したBさんは、部類の女好きだった。



土地柄、フィリピンやタイ人のホステスが常連客となっていた。



ある日、インカムでBさんが別の社員とこんなやり取りをしているのが聞こえてきた。



「○○番台のフィリピーナにいくらかと聞いたら怒られたよ」



店長の下にはタイ人の常連客から「仕事中に誘ってきたよ」とクレームも入っていた。



店長が注意するとBさんも怒られているのに笑っていた。



病院へ行けば色々な症状が診断される可能性がある。かといってうつ病のように抗うつ 剤で治療できる病気でもない。具体的な対処療法があるわけもない。



変わり者と一言で片付けられない時代になってきた。







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