パチンコ日報

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メーカーとはいえない業界メーカー

メーカーの役目とは国民生活が安全で快適で豊かに過ごすことができるようにするために、10年先、20年先を見越して、使命感に燃えながら日夜研究開発を行うものだ。



その言でいえば、医薬品メーカー、家電メーカー、自動車メーカー、住宅メーカー、食品メーカーなどを思い浮かべれば想像しやすい。



翻ってパチンコ・パチスロメーカーを考えた場合、国民生活に役立つものを胸を張って作っているといえるのだろうか?



「松下幸之助の理念は良い商品を安く豊富に提供することだったが、パチンコメーカーにはそれに当て嵌まるものがない。パチンコメーカーのテレビコマーシャルの内容に意味があるとも思えない。誰もが参加できるパチンコ業界にしたいのなら、20万円以下でいい機械を出せばいい。そもそも国民の利益になるものを開発していない」と辛らつな意見をいうのはシンクタンクの研究員だ。業界にもかなり精通している。



4円の稼働低下は下げ止まるところを知らない。景気が回復すれば4円も回復するのではないかと淡い期待を寄せる。



牛丼業界の低価格戦争を見れば分かるように、牛丼界の雄だった吉野家はすき家や松屋の低価格競争に一定の距離を置いてきたが、最終赤字になったことから、今年の4月から380円の並盛を100円下げて280円で販売せざるを得ない状況に追い込まれた。



牛丼はそもそも庶民の食べ物。パチンコも庶民の娯楽。



今の時代、パチンコは1円が庶民の価格になってしまったのだ。



「これだけ1パチが主流になってきているのだから、1パチ専用機を開発するのが当たり前の発想なのに、そんな動きもまったくない。今のメーカーのやり方は後5年は通用するかもしれないが、10年後は大きな影響が出てメーカーもかなり淘汰されている。つまり、この業界のメーカーは10年先を見越して研究開発している会社は1社もない。国を良くする、社会を良くするためのものとはいわないが、せめてユーザーの利益につながるものを開発しなければいけない。今やって入ることはいかにおカネを使わせるかだけに血道を上げている。研究開発費とは5年後10年後にいいものを出すために使うものです」(同)



シンクタンクの立場で業界を観察しているだけに、メーカー批判は止まらない。



「パチンコは進化していると思いますか? メーカーの人は進化だというかもしれませんが、あれは、付加価値を付けただけで進化とはいいません。その付加価値もただ単に余分な贅肉を付けただけ。デフレの時代に逆風に舵を切り続けている。本来の日本のメーカーのモノづくりとは反対のことをしている。値下げしなくてもホールが買ってくれるからですが」(同)



低価格競争が続く中、唯一コンビニ業界は定価販売を持続している。しかし、消費税が10%に突入した場合、定価販売も困難になることを予測している。



そのことを見越してコンビニ業界が力を入れているのが宅配だ。買い物に来れないお年寄りなどを対象に、宅配という付加価値で定価販売を維持しようとしている。お年寄りにすれば高くても便利なほうを選ぶ。



「ホールは1パチだけで利益が出る仕組みづくりとノウハウを構築すること。そして、メーカーは安価で1円で楽しめる内容の機械を提供することです」(同)



この声がどの程度メーカーに届いたやら。



10年先はない。儲けられるときに儲ける。その姿が今のメーカーだ。







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