
「マスコミはアベノミクス効果でさも、景気が上向いているかのごとく記事を書いている。それはほんの一部の上場大手のこと。この新聞記事にもあるように企業の75.2%が赤字で法人税を納めていないの現状。会社が赤字ということはサラリーマンの給料も上がっていない。給料が上がらないから安いものしか売れない。サラリーマンのストレスは溜まるばかりだ。そのストレス解消のための貢献活動を目指すことが、本来のパチンコ店の姿だ!」
歴史を紐解けば、戦後の復興期にパチンコが果たした役割は多大だった、といわれている。
娯楽も乏しかった時代に、1日の仕事を終えて、労働者の憩いの場、ストレス発散の場がパチンコだった。玉が穴に入るか、入らないかに一喜一憂し、玉が出ればタバコやお菓子と交換。それが明日への活力・労働意欲を生んだ。
そこには人間が持つ射幸心を適度に満たしながら、中毒性もなく、小遣いの範囲で遊ぶ庶民の娯楽だった。
機関銃式、連発式ともいわれる機種が出ると、射幸心を煽りすぎるとの理由から、当局から規制を受けると、急増した店舗が一気に半減した。
パチンコの歴史は規制と緩和を繰り返しながら今日まで発展してきた。
時代の転換期はフィーバー機の誕生だった。この1機種の登場で売り上げは一挙に10倍に膨れ上がった。フィーバー機はその後も何度も規制を受け、出玉性能は削がれて行ったが、逆に正常な形に戻ったため、広く受け入れられるようになった。全盛期にはパチンコファン3000万人、30兆円産業の巨大市場へと成長していった。
それが今やパチンコファン1100万人、19兆円産業へとしぼんでいる。
パチンコ産業をいびつな形で発展させたのが、警察庁の肝いりでスタートしたプリペイドカードだった。なかなか普及が進まないことに業を煮やした警察庁が、禁じ手を使ってまでごり押ししたのが確変を搭載したCR機であることは、何度も書いてきた。
そもそも風営法では射幸心を煽っていけないはずなのに、射幸心を煽りまくるCR機を認めてしまったことが、業界を破滅の道に進ませることになる。
その結果どうなったか?
「メーカーは機械を買ってもらうために、売り上げが上がる機械の開発に主眼を置き、ホールも売り上げの上がる機械を追い求めた。未だにホールのトップもメーカーのトップも売り上げが上がることしか考えていない。これだけ、4円の市場は疲弊しているMAX機を売ろうとする。それは世の中の流れをまったく見ていない。ホールが買ってくれる機械だけを作るのは、企業の75%が赤字である、という実態を知らないからに他ならない」
最近はグランドオープンしても失敗するケースが目立つようになった。一度立ち上げに失敗すると、新台入れ替えや、内装を変えてイメージチェンジしたぐらいでは、客は反応しない。
それはマイナスイメージを引きずっているからに他ならない。手の打ち様がないことに、もがき苦しんでいる。
稼働のいい店がある、と聞けば視察に行く。見て営業方法を真似たところですぐに成果が上がるほど世の中は甘くない。
その商圏の客層や立地条件など様々な外部要因が複雑に絡み合っているためだ。
「簡単に店の再生はできないが、まず、パチンコの原点に帰ること。パチンコが果たす役割、大衆娯楽としても役割を考えること。大衆へ娯楽を提供する心がなくなっているから、業界は衰退する。パチンコの原点はストレス解消だったはず。本当にストレス解消ができる店を目指す」
4円パチンコの再生が始まろうとしている。
その過程は今後も随時紹介していく。

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