パチンコ日報

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インベーダーを超えろ!~社長の椅子をかけた壮大なる挑戦~

「君たちはインベーダー不況を知ってるか?」

オーナーは社員たちを前に、まるで伝説の怪獣を目撃したかのような口調で言い放った。

「100円のゲームにパチンコの客が取られ、業界はあたふたしたんだぞ。今、インベーダーに匹敵するものをさがしだしてきたら、社長にしてやる!」と、まるで会社の命運を賭けた宝探しのごとく、壮大なミッションを社員に託した。

インベーダーゲーム。これが何なのか、今の若者たちにはピンとこないかもしれないが、1980年代初頭に登場したこのテーブルゲームは、まさに革命児であった。まだパソコンもスマホもなかった時代に、初めて人々をデジタルの世界へと誘った。

このスペースインベーダーが、当時のサラリーマンや大学生たちを夢中にさせ、会社の昼休みには喫茶店やゲームセンターが大賑わい。まさに社会現象を巻き起こしたのである。

しかし、このインベーダーブームの裏で、パチンコ業界は大打撃を受けていた。せっかく得た給料を、パチンコ台の前で全額投入するのが当たり前だった客たちが、100円玉片手にインベーダーゲームに夢中になってしまったからだ。パチンコ業界にとっては、これはまさに「インベーダー不況」と言うべき状況だった。

だが、そんな窮地に立たされた業界に救世主が現れた。その名も「フィーバー」。これは、パチンコ台に革命をもたらした、三共の一大ヒット商品である。当時のチューリップ台とは異なり、フィーバーは一度「777」が揃うと、玉が止まることなく吐き出され、なんと1万円分の玉が出たのだ。3000個終了だった時代に、これはまさに夢のような出来事であり、パチンコ店は再び大繁盛した。

そしてフィーバーの登場が、パチンコ業界を30兆円産業へと成長させる礎を築いたのである。

しかし、ここで冷静に考えなければならないことがある。「インベーダーに匹敵するものを探してこい」と言われた社員たちは、その言葉に振り回されてはいけない。

確かにインベーダーは一時的なブームを巻き起こしたが、そのブームはすぐに終焉を迎えた。一方で、フィーバーのような持続的な魅力を持つものが、業界の未来を築くのだ。
結論から言えば、インベーダーに匹敵する一過性のブームを探し出してくることは、会社を一時的に賑わせるかもしれないが、長期的な成功にはつながらない。

真に求めるべきは、フィーバーに匹敵する、持続可能な魅力を持つ新たな商品やサービスである。それこそが、会社の未来を左右する真の価値であり、社長の椅子を勝ち取る鍵である。

「インベーダーを超えろ!」この壮大な挑戦が、果たしてどのような結末を迎えるのか、今後の展開に注目したい。社員たちよ、社長の椅子は近いようで遠い。果たして誰がその栄光を手にするのか――。


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