自宅から一番近いという理由で30年間以上も通い詰めているお年寄りの常連客が、機械トラブルで対応に出た店長の態度にブチ切れて「二度と行かない」と啖呵を切った。1人の常連客を失っただけでは済まなかった…。
そのホールは地元でも評判は良くなかった。1000円スタートが10~12回しか回らないホールで、その常連客は頑なに4円を打ち続けるような貴重な太客でもあった。負けても熱くなることはなく、1万円でスパッと切り上げて帰るタイプでもあった。
問題が起こったのは、遊技中だった。急に玉が飛ばなくなったので、呼び出しボタンを押した。対応に出たのは見知らぬ顔の男性スタッフだった。後から、この男性が店長だったことは分かるのだが、大手ホールから転職して就任したばかりだった。
ドアを開けて点検したが、修理に1時間以上はかかるので、「これで止めてもらうしかないですね」という対応だった。
その台で7000円ほど打ち込んでいるので、「はいそうですか」という気持ちにはなれず、納得がいかなかった。
見たこともない顔だった男性スタッフの対応が、余計に横柄に感じられた。「それが30年以上通い続けている常連客に対する態度か!」と怒りがこみ上げてきた。
言い争いになり、「二度と来るか!」と、常連客を怒らせたまま帰すことになった。
このお年寄りの常連客は地元の選挙でのまとめ役でもあったことから、事態は最悪の方向へと展開していく。
この地元でも評判がよくないホールなのに、このホールにはまとめ役の仲間も通っていたのであった。その数10人あまり。
皆、年寄りなのでこの評判がよくないホールでも、近いという理由でここに集まっていた。
出ない店でも仲間がいるから、ここに来ていたという理由があった。まとめ役の号令一下で、皆行かなくなったというわけだ。
10人あまり常連客がごっそり抜けたことで、前店長がなごみの米屋の羊羹を持って謝りに来た。

そこで、「あいつは誰だ!」と聞いたところ、対応したのが新任の店長であることが判明した。
まとめ役は「困らせようとは思っていない」というが、頑固なお年寄りを怒らせると、10人あまりの常連客を一気に失うこともある、という事例である。
機械トラブルの時に、この謝りにきた前店長が対応していたら、杓子定規ではなく、フレンドリーに納得のいく説得の仕方をやっていたかも知れない。

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