パチンコ日報

ニュースにならないニュースの宝庫 

第4話 爪痕 ⑦

父親の涙

木村くんは暴走族にちょうど一年いた。彼は1年間使いっ走りを強いられ、いじめにあっていたわけだ。もっとも本人はそれでもよかったと今も言っているのではあるが。

彼が暴走族を辞めた理由は意外なものだった。ある日父親と何年かぶりで風呂に入ったときのことである。腕に無数の根性焼きを見るやいなや、父親は彼を叩いた。父は息子をこれでもかというほど打ち据えながら慟哭したという。父親の涙はとどまるところを知らず今まで言えなかった思いを、父親としての本心を彼に伝えたのだった。

「いくらだらしない親でも俺はお前の親だ。俺の分身であるお前の体が他人から傷つけられて俺は黙っているわけには行かねえ。しかもお前はそれをあたかも勲章をもらったかのように俺の前で自慢しやがる。ああ、お前はどうしようもない奴だ。早く仏壇の前に座って死んだ母 ちゃんに心から詫びを入れやがれ。そして二度とその集会なんかに行くんじゃねえ。暴走族なんぞやめちまえ」
 
父親はそれからしばらく口をきかなくなったという。木村くんは実の父親にここまで言われるとは思ってもみなかったらしい。やめたくはないがやめなくてはいけないと父親の涙を見てそう思ったところは彼の素直さではなかろうか。

しかしチームはそう簡単に足抜けを許さない。数日間彼は家でまんじりともせず過ごした。そして幾日かしたある日。父親が右目を腫らし、口元から血を流しながら帰ってきた。

「チームのリーダーっていう奴の家まで行って直談判してきたぞ。お前は気が小さいから『やめる』って言えねえだろうからな。そしたらそいつがただでやめさせるわけにはいかねえってほざきやがった。それがチームの規則なんだよと。けっ、暴走族にも規則なんてもんがあるんかねえ。でもしょうねえから『じゃあ、俺を好きにしろ!』って言ったらこのザマよ。あいつら本当に好き放題しやがって。ムカついたけどこれでお前が足洗えるなら安いもんだわな」

木村くんはそんな父親の話をしながら涙を目にいっぱい溜めていた。僕は黙ってその続きを聞いた。

「これでお前も普通の仕事について一生懸命に働くんだぞ。うちは貧乏なんだからいつまでも遊んでいてもらっちゃあ困るんだよ。わかっているな」
 
木村くんは泣いて親父に誤った。そして仕事を探してたどり着いたのがこのぱちんこローマだという。世間一般から見たぱちんこ屋は低俗な仕事なのかもしれない。事実、ぱちんこ屋で働く社員が何らかの犯罪に巻き込まれ、被害に遭いそれが新聞やニュース報道に載っても、会社員の誰それさん、とは出ない。ぱちんこ店店員とだけ報道される。 

しかし木村くんの父親にとってはそんなことは関係ないのだろう。職業に貴賎はないと言うが、まったくそのとおりだと、木村くんの就職を膝をたたいて喜んでくれたらしい。僕は体を壊してろくに仕事もできない父親の生活を木村君の給料で賄っているということを今日初めて知った。
 
木村くんの生き方がいいか悪いかはわからない。もともと群れて行動をするのが嫌いな僕にとって暴走族なんていう選択肢はない。でもそれも人生なのかもしれない。

木村くんの父親が息子を思う気持ちに嘘偽りはないのであろう。羨ましいと思った。僕は厳しい表情をした冷徹な自分の父親の顔を思い出してみる。もし僕が木村くんみたいに道を誤ったらお父さんも体を張って僕を正しい道へと戻してくれるのだろうか。多分そこまではしないだろう、と思ったら急に心が冷えてきた。

つづく


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パチンコ好きの藤田ニコルを起用したいプロモーション活動

パチンコ日報で「藤田ニコル」を検索すると2本のエントリーがヒットする。

2016年7月6日の「ちょいパチ普及のためのテレビCM復活とタイアップ番組を」と2021年9月15日の「もしも藤田ニコルのパチンコ台が出たら…」がそれ。

2本目のエントリーはタイトルにもあるように、藤田ニコルそのもののパチンコに言及しているが、1本目も「ちょいパチのCMを流すのではなく、当然タイアップ番組も必要になる。できれば藤田ニコルのように10代に人気のあるタレントを起用したいものだ」と提案していた。

10代のカリスマモデルだったにこるんも今や24歳。パチンコ好きな女性に成長していた。

それを伝える7月9日付のスポニチには、藤田ニコルがことしのゴールデンウィークにパチンコデビューした後、パチンコに嵌った理由を次のように紹介している。

「すごい楽しかった。ちょっと休みがあったらお母さん誘って行っちゃうので」と話していたニコル。先日、仕事が早く終わったので即帰宅し、食事と入浴を済ませてから母を誘ってパチンコに行き、いつもの「エヴァンゲリオン」の台に座ったという。「初めて確変が23回、23連鎖しまして、なんと最終的に3万4935発やったら、初めてたくさん出て~」と声を弾ませつつも、「普段からちゃんとお金を稼いでいるし、パチンコで当たったからって超うれしいっ!てわけでもなくて。はずれても絶望的だ…みたいな感じにもなんないんですよ」と明かした。

「じゃあなんでパチンコにちょっとハマっちゃっているんだろうな?と考えた時に、毎回お母さんと行くから楽しいんだなと。パチンコが好きというよりかは、お母さんと行くパチンコが楽しくて好きなんだなって思って」と分析したニコル。普段、家に母親が遊びに来ると質問攻めにされ、常に話し掛けてくるのでイライラするが、パチンコ店で過ごす時間は親子関係も良好だという。「パチンコで隣りの台に座るとなんか空気感も良いし、会話もずっとペラペラとしゃべっているわけじゃない。たまに必要な事をお互いにしゃべっている時間が心地良くて好きなんだなと気付きました」とし、「だから今後も、ママとちょこちょこパチンコに行こうかなと思います」と、笑いながら打ち明けた。

以上引用終わり

クズ芸人がパチンコに嵌って借金を重ねて、それをネタにしているから、パチンコのイメージがますます悪くなるわけで、藤田ニコルのような理由でパチンコを打っている人を見ると世間の見方も少しは変るというもの。

業界としてはパチンコ好きの藤田ニコルをこのままほっておく手はない。藤田ニコルのパチンコ台を企画するなり、スマパチのイメージキャラクターに起用するなり、女性ファン層の開拓に一役買ってもらいたいものだ。



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木村よしお氏の敗因を考える

2022年夏の参院選が終わった。全日本遊技産業政治連盟(阿部恭久会長)が推した自民党公認比例区の木村よしお氏は、僅差で落選した。パチンコ業界としては2019年参院選の尾立源幸氏に引き継き、業界が推す議員を国会へ送り込むことは叶わなかった。

今回、自民党は比例区で18名の当選者を出している。

18番目に滑り込んだ越智俊之氏は11万8701票、木村氏は11万3943票だった。その差4758票だった。後5000票取れていたら当選していたことになる。

では、パチンコ業界の基礎票とはどれぐらいあるのかを2019年の尾立氏のケースと比較して検証してみよう。

この時、尾立氏は9万2882票で落選。その次に今回推した木村氏が9万2419票で落選していた。



なお、今回はパチンコ業界の推薦が取れなかった尾立氏は2万4611票で落選している。

この関係性から2022年の参院選で木村氏はパチンコ業界が応援したことで約2万票を増やし、逆にパチンコ業界が応援しなかった尾立氏は6万8000票余りを減らしている。

「他業界の推薦が入れ替わるので単純には比較できませんが、パチンコ業界の基礎票は4万5000票あたりではないでしょうか?」と独自に分析するのはヤンキーパンダ氏。選挙ウォッチャーでもある同氏は、2019年の尾立氏の敗因を日報に寄稿している。

パチンコ業界が推す国会議員の誕生のためには何が足らなかったのか?

「捲土重来を目指した木村さんでしたが、74歳と高齢なところもあるんじゃないでしょうか? この年代で当選しようと思えば、実績とネームバリューがないと難しいと思います。6年後には80歳ですからね。1回上がった人では魅力に欠けます。パチンコ業界に対して偏見のない50代以下の人が求められます。女性ならなおいいけど、パチンコ業界のイメージが悪いから嫌うでしょうが」(ヤンキーパンダ氏)

この高齢という意見は他方からも聞こえてくる。都内で2代目経営者4人が集まって選挙を総括した。

「なぜ、高齢の木村さんを業界が推すのかの説明もない。うちの社員の平均年齢は33.5歳。その年代にアピールできる候補者を立てて欲しい。それじゃないと投票に行かない人はやっぱり行かない。ウチの社員で一番多かったのは、れいわの山本太郎だった。今度は戦略を立てて若々しくて弁が立つ人を立てるべき」(2代目オーナー)

第一の敗因は人選ということになるが、本当は次の理由が大きいかもしれない。

「立憲は自治労、日教組、JP労連、自民党は郵便局長会、医師連盟、農協などの組織票で比例当選者を出している。組織票とは上から言われたことは忠実に守るから組織票と言われるが、パチンコ業界はまだまだ浮動性が高い。業界の場合、基盤となるところがバラバラ。ホール団体が複数あるのも考え方が違うところによるもの。組織票が確実にあって候補者を立てるのではなく、候補者のために組織を作ったから、浮動性が高いように思われる」(ヤンキーパンダ氏)

総務省が発表した今回の参院選の全国投票率は52.05%で、前回を3.25%上回った。では、パチンコ業界の投票率はどれぐらいなのか? あるホールが調査したところ22.1%だった。20代はさらに関心が薄く10%台だった。サンプル数は不明だが、全国平均よりも大幅に低いことが分かる。

業界の投票率が低いのは、期日前投票するほどの関心もないことに加え、出勤日の日曜日が投票へ行かなかった理由にしている。

もし、パチンコ業界人も50%の投票率であれば、後5000票は軽くクリアしていたはずだ。業界の投票率を引き上げるには、業界からの何らかのご褒美が必要になる。例えば投票証明書と引き換えにクオカードが貰えるなどの特典を付ければ、投票率は確実に上がる。

エサで投票率を上げることは、本来ご法度だが、確実な組織票を獲得するためには、末端の業界人までが納得する人選でなければ、上がどんなに笛吹けど、組織票には至らないということになる。

3回目の挑戦はこれまでの失敗を踏まえながら若手を選出したいものだ。





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パチンコ版「テッパチ」で業界のイメージアップを!

防衛省全面協力の下、フジテレビ系でドラマ「テッパチ」の放送が7月6日からスタートした。ストーリーは、定職にも付けず、無一文となり、家賃も払えず住むところもなくなった主人公が、自衛隊のリクルーターと出会い、「三食と寝るところがある」との誘い文句に乗り、いやいやながら自衛官候補生の門をたたく、というところから始まった。

舞台は陸上自衛隊。本物の自衛官のエキストラや戦車やヘリコプターも登場するなど、全面協力ぶりが伺えるが、むしろ、防衛省が自衛官募集用に作ったドラマではないかと勘繰ってしまうぐらいだ。


東日本大震災を始めとする大災害のたびに、自衛隊が出動して被災地の復旧活動に貢献しているが、厳しい訓練や規律正しい生活で若者には敬遠される職種の一つだ。

自衛官の採用数は2013年の3万3534人から2017年には2万7510人に減少した。4年連続で計画を下回り、防衛省は2018年10月から、募集対象者の年齢上限を26歳から32歳に引き上げた。女性の活用も推進し若い男性自衛官の不足を補おうとしているが、このまま採用難が続けば、今後の自衛隊の海外活動や海上の安全保障を守る活動にも制約要因となり得る。

募集活動は、地元のイベントに参加して広報活動を行うほか、大学や高校を訪問し説明会を行う。若者にアピールするため、アニメやアイドルを使いソフトなイメージを打ち出すポスター等も多く使用されているが、さほどの効果は出ていないのが現状だ。

そこで最後の募集活動の切り札がテレビドラマである。

主演は町田啓太(劇団EXILE)、美人教官に白石麻衣を起用。女性とはいえ自衛官なのに色が白すぎて、光り輝くほどだが、視聴者からは「自衛隊にまいやんみたいな教官いたら1万人くらい自衛隊に入る」との声が寄せられているように、初回からリクルート効果を発揮している。

放送終了後にどれぐらい自衛官の応募者が増えるかが、楽しみになって来た。ドラマ効果で応募者が増えたとなるとパチンコ業界も一考ものだ。

日報でも提案している遊技人口を増やすパチンコドラマとはこういうことだ。

真の大衆娯楽を目指すべく、射幸性に頼らない老若男女が気軽に遊べる遊技機開発に取り組む、新入社員のメーカー開発担当を主人公に、同級生でホールへ就職した恋人役や、販社で業界改革を目論む若手社長をちりばめながら新しいパチンコ業界を作り上げていく、若者の姿にスポットを当てる。そこにはパチンコ依存症で苦しむ人がどうやって立ち直ったかも描き、きれいごとでは終わらせない。

本気でパチンコのイメージを変えるためなら、業界が総力を挙げれば制作費も出るだろう。

業界首脳陣はこのアイデアをどう思う?



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パチンコ産業革命①

商いにおいてお客さんの声を聞きすぎてもどうかと思いますが、お客さんのための商いだという思想は貫くべきです。お客さんは何を求め、何に興味を持ち、どのような事柄に不満を感じているか。今までよりもっとお客さんの内面に関心を持つべきだと思うのです。

例えばあり方として「顧客の信頼回復無くして産業の存続はない」という思想を心に念じてそれに伴う行動を取り続ける仕組みを模索する。以前にも申し上げましたが顧客のための思想が欠落していては商いの程を成しません。商いの程とはこれからの道筋を指します。

今後20年我が産業は、我が社はどうありたいか。それを必死に描いてみる必要があります。
「20年後のあるべき姿=ロマンの模索」とでも言いましょうか。

ロマンを慣れ親しんだ日本語でわかりやすい表現を使うとするなら『志』と言い換えることができます。『志』とは当たり前のことですが、真剣なものです。そして物事の根底をひっくり返すものとなるのです。誰からも「そうだ!それがいい」などと共感を得られるようなものは得てして志にはなりません。

それは現実を改善していくという程度のものであって、根本を見直すことにはならないからです。むしろ「そんなことは無理に決まっている」「今を見ろ!そんなことできるわけがない」などと否定的な意見が大勢を占め、皆から笑われるものが志となりうるのです。

・例えば20年後にはホールサイドとメーカーサイドとの機械開発会議が週単位で行われている

・例えば20年後には風営法からの脱却を図るべくパチンコ産業の誰かが経団連に名を連ねる

・例えば20年後には新卒の就職活動において人気企業ベスト10にパチンコが名を連ねる


例を挙げればキリがありませんが、いかがですか? 笑ってしまうでしょう。しかし私はパチンコ産業が20年後こんなふうになっていたらどんなに嬉しいことか。今働いているスタッフたちも浮かばれるのではないだろうか。これで親や子供たち、社会からも認知される。素晴らしいことではないだろうか。などと考えてしまうのです。もっともこれらの姿は顧客からの圧倒的支持が成り立っているのが前提であり、ホールサイドの自慰的行為を指しているのではなりません。

社会に名を連ねるということは自発的な行動も必要ですが、周囲から認められて、推されていくものが産業として長きにわたり活躍できるのではないでしょうか。

だから『志』を表明する者は皆から笑われ、「きれいごとだ」と揶揄されるのです。
それらの大勢を覆すほどの信念と必死さがあるからこそ『志』と言えるのではないでしょうか。



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