今回、自民党は比例区で18名の当選者を出している。
18番目に滑り込んだ越智俊之氏は11万8701票、木村氏は11万3943票だった。その差4758票だった。後5000票取れていたら当選していたことになる。
では、パチンコ業界の基礎票とはどれぐらいあるのかを2019年の尾立氏のケースと比較して検証してみよう。
この時、尾立氏は9万2882票で落選。その次に今回推した木村氏が9万2419票で落選していた。
なお、今回はパチンコ業界の推薦が取れなかった尾立氏は2万4611票で落選している。
この関係性から2022年の参院選で木村氏はパチンコ業界が応援したことで約2万票を増やし、逆にパチンコ業界が応援しなかった尾立氏は6万8000票余りを減らしている。
「他業界の推薦が入れ替わるので単純には比較できませんが、パチンコ業界の基礎票は4万5000票あたりではないでしょうか?」と独自に分析するのはヤンキーパンダ氏。選挙ウォッチャーでもある同氏は、2019年の尾立氏の敗因を日報に寄稿している。
パチンコ業界が推す国会議員の誕生のためには何が足らなかったのか?
「捲土重来を目指した木村さんでしたが、74歳と高齢なところもあるんじゃないでしょうか? この年代で当選しようと思えば、実績とネームバリューがないと難しいと思います。6年後には80歳ですからね。1回上がった人では魅力に欠けます。パチンコ業界に対して偏見のない50代以下の人が求められます。女性ならなおいいけど、パチンコ業界のイメージが悪いから嫌うでしょうが」(ヤンキーパンダ氏)
この高齢という意見は他方からも聞こえてくる。都内で2代目経営者4人が集まって選挙を総括した。
「なぜ、高齢の木村さんを業界が推すのかの説明もない。うちの社員の平均年齢は33.5歳。その年代にアピールできる候補者を立てて欲しい。それじゃないと投票に行かない人はやっぱり行かない。ウチの社員で一番多かったのは、れいわの山本太郎だった。今度は戦略を立てて若々しくて弁が立つ人を立てるべき」(2代目オーナー)
第一の敗因は人選ということになるが、本当は次の理由が大きいかもしれない。
「立憲は自治労、日教組、JP労連、自民党は郵便局長会、医師連盟、農協などの組織票で比例当選者を出している。組織票とは上から言われたことは忠実に守るから組織票と言われるが、パチンコ業界はまだまだ浮動性が高い。業界の場合、基盤となるところがバラバラ。ホール団体が複数あるのも考え方が違うところによるもの。組織票が確実にあって候補者を立てるのではなく、候補者のために組織を作ったから、浮動性が高いように思われる」(ヤンキーパンダ氏)
総務省が発表した今回の参院選の全国投票率は52.05%で、前回を3.25%上回った。では、パチンコ業界の投票率はどれぐらいなのか? あるホールが調査したところ22.1%だった。20代はさらに関心が薄く10%台だった。サンプル数は不明だが、全国平均よりも大幅に低いことが分かる。
業界の投票率が低いのは、期日前投票するほどの関心もないことに加え、出勤日の日曜日が投票へ行かなかった理由にしている。
もし、パチンコ業界人も50%の投票率であれば、後5000票は軽くクリアしていたはずだ。業界の投票率を引き上げるには、業界からの何らかのご褒美が必要になる。例えば投票証明書と引き換えにクオカードが貰えるなどの特典を付ければ、投票率は確実に上がる。
エサで投票率を上げることは、本来ご法度だが、確実な組織票を獲得するためには、末端の業界人までが納得する人選でなければ、上がどんなに笛吹けど、組織票には至らないということになる。
3回目の挑戦はこれまでの失敗を踏まえながら若手を選出したいものだ。
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