元気かと尋ねると開口一番「先生、もう大変すぎて死にそうです」とのことでした。
何が大変なのかと問うとアルツハイマーと疑わしきご老人がいらっしゃってその対応に、四苦八苦しているとのことでした。
あるお婆さんはお金をサンドに入れたのに何も出てこない、と訴える。
本当にお金入れたの?と聞くと間違いなく一万円札を入れたと自分の財布を開けて見せる。
その財布の中にはお金で買った遊技カードが入っていた。
ちゃんと買っていましたね。良かったですね、とお婆さんと笑ってその場を収める。
それが1週間のうちに何度もあるのだという。
あるおじいさんはパチンコをしながらお漏らしをしてしまうそうで、おじいちゃんおしっこ漏らしたでしょ?と聞くとしていない、の一点張り。その問答を二、三度繰り返しじゃあ立ってみてと言うと椅子にはしっかり粗相の跡がある。
おじいちゃん今日は体調が悪いからもう帰ろうね。おじいさんは素直に席を立ち帰る。それから一時間ほどするといつの間にかまたパチンコをしている。
そして二度目のお粗相。そこで聞いてみる。おじいちゃんそれでもパチンコしたいの?と。
自分はパチンコが好きでたまらないのだと言う。それならば今度来るときはオムツを履いてきてみたらどう?とやんわり進めてみる。そしてその翌る日。そのおじいさんにオムツをはいてきた?聞いてみるとズボンを下げてはいてきたことをアピールしたのだという。
もう大変だというその主任の表情には意外と困った色はない。むしろそれを楽しんでいるくらいの勢いで苦労話を私に告げる。予想外の行動をしてしまうご老人。その対応に追われる若者。その現実は理想論や誹謗中傷など通用せず、ただ現実の出来事として存在する。
ひとしきり主任の話を聞いた後思い浮かんだ顔がある。皮肉にも私が知っているメーカーの人間であったり、ある特定のパチンコ屋さんのオーナーたちの顔だったりする。
解決策はないのですか。現場での出来事を聞いたことがありますか。
あなたたちは今何を考えているのですか。
これからも今まで同じことを繰り返すのですか。
彼の店を後にした私の感情は決して穏やかなものではありませんでした。
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