改めてゲーム依存症を定義すると、人間関係や健康面に問題が生じても、ゲームに没頭し続け、日常生活に支障をきたしてもゲームが止められない。で、ゲーム依存症はコロナ前との比較では1.6倍に増えている。ステイホームで在宅時間が長くなったことが原因だ。
さらに、新型コロナの感染者は隔離生活という大きなストレスを発散するためにゲームにのめり込み、非感染者に比べ、ゲーム障害になるリスクが5.67倍であることが確認されている。
コロナ禍ではアルコール依存症も増える傾向にある。コロナ失業やテレワークで昼間から酒を飲むようになったり、主婦は夫や子供がずっと家にいることがストレスとなり、酒で発散するようになった。
コロナ禍でも売り上げを伸ばしたのが競馬を始めとする公営ギャンブルだ。競馬場や場外まで足を運ぶことなく、インターネット投票で簡単に馬券が買えることが好調の原因だ。手軽に買えるということからもギャンブル依存症に陥ることが懸念されるところだ。
このようにコロナ禍で依存症が増える傾向にあるのに、唯一患者数が減っているのがパチンコ依存症だという。パチンコ業界的にはパチンコ依存症が減っていることが、喜ばしいことなのかも知れないが手放しには喜べない複雑な心境だ。
この精神科医だけの比較になるが、10年前に比べるとパチンコが原因のギャンブル依存症が10分の1にまで減っている、というのだから驚きである。
加えて、患者を診断している中で「勝ち方が分からなくなった」という声を複数から耳にするようになったのが最近の傾向だ。
競馬は自分で勝ち馬を予測して馬券を買うのに対して、パチンコは台を選んだ後は、受動的に打つだけで頭を使わない。
今まで5回に1回は勝っていたものが、負けが10回以上続くと、勝ち方が分からなくなった、と悩む。
精神科医はパチンコ依存症が減った原因を調べるべく、ホール関係者にもヒアリングした。それによって、パチンコ依存症が減っている理由も分かった。ホールが玉を「出さなくなった」ことにより、遊技人口が減ったことが挙げられる。分母が減れば、依存症も減るというものだ。
つまり、パチンコ依存症が減った原因の一つにホールの営業方法にあった。
どんな商売でも来店客が減っても、毎月かかる固定費は変わらない。一般的な小売業では客数が減れば売り上げ、利益も比例して減る。パチンコの場合は、客数が減っても粗利を確保するためには、釘を閉め、ベタピン営業すれば、客単価は上がる。
客数が減っても従来通りの利益を確保するということは、少なくなった客からより多くの利益を取ろうとすることである。そんなことが比較的に簡単に行えるから、遊技人口はどんどん減る。当たり前と言えば当たり前のことだ。客数が減っても固定費確保が簡単なことが、遊技人口減を加速させることにつながっている。それによって、パチンコ依存症だけが減っているのである。
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