11月に入ったばかりの東京・上野駅構内には早くもクリスマスツリーの飾り付けが施されている。東京の新型コロナ感染者数も30人を下回る日が12日連続で続き(11月8日現在)、収束ムードの中でいつもの年末の慌ただしさが戻ってきそうだ。
このクリスマスツリーを見上げながら、3人組の会話が業界関係者の耳に入って来た。
「ウチは毎年(クリスマスツリーを)いつから飾る?」
「12月に入ってからですね。1店舗で4カ所飾っています」
「それじゃ遅い。こういう時こそ華やかにして今すぐ飾れ」
「高さは何センチのを飾ってる?」
「人の背丈より少し低い150センチです」
「それじゃ、小さい。2メートルのツリーを新調しろ。コロナも収まって財布の紐も緩むだろ。そのためにも華やかに飾るんだよ」
会話の内容から3人組はオーナーと社員のホール関係者であることが分かった。
上野駅の飾り付けを見て、オーナーはそう思ったことが想像できる。
緊急事態宣言も解除され、酒を提供する飲食店の営業時間の規制も解除されたが、客がすぐに戻ってきたかというと、1軒目の居酒屋はともかくとして、2軒目、3軒目のバーなど酒だけを提供する店の客の戻りは芳しくないようだ。
知り合いのマスターはイタリアンダイニングやバーなどを3店舗経営している。緊急事態宣言下ではイタリアンは食事を提供できるので開けていたが、バーなどは完全にクローズド状態だった。
マスターの店は2次会、3次会で行くような店なので、客の戻りは特に芳しくない。「夜が早いのに慣れて、ハシゴしない。戻って6割でしょうか」とすっかり諦め顔だ。
2年近くコロナ禍が続くと生活習慣も確実に変わってきている。在宅ワークなどから運動不足でコロナ太りとなり、ウーキングなどの運動を始めて健康に目覚めた人も少なくない。そうなると酒を飲むことも控える人も出てくる。
パチンコ然り。都内有数のパチンコ集積地である蒲田でも、緊急事態宣言が解除されて1カ月以上経つのに、平日の4パチやスロットは厳しい状況が続いている。
経済が回復するのも時間はかかる。でっかいクリスマスツリーを見て、財布の紐が緩むのはそのオーナーの頭の中だけだろう。
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