コロナ前に戻るには入場制限などもあり、時間がかかってしまう。そこで一気に勝負に出たのが客単価のアップだ。テーマパークの客単価と言えば入場料の値上げである。
小麦粉1㎏が274円から16円値上げして290円になるだけでも、家計を直撃するとニュースになり、「値上げはけしからん」となる。
その一方で、東京ディズニーランド・東京ディズニーシーは、強気な値上げを強行した。旧料金は8200~8700円だったものが、10月1日以降は、7900〜9400円となった。土日の繁忙期は8700円が9400円と、700円もの値上げである。
それだけではなく、通常よりも4000円高い1万3000円の「ハロウィーンモーニング・パスポート」を持っている人は、一般客より2時間早い、午前8時から入園可能。この時間限定の特別パレードも鑑賞可能。一般客が入る午前10時までは園内はガラガラ。人気アトラクションのビッグサンダーマウンテンの待ち時間も20分ほどで済む。
実はディズニーランドはUSJと違って、大人が仮装することは認められていないが、このチケットの特典として、大人でも仮装を楽しむことができる。
4000円高くても、人より優越感に浸りたい一定の層がいるのでチケットは完売している。
ディズニーファンは、リピーターが多いので、少々の値上げでも「行くのを止めた」とはならない。ディズニーへ行くためには他を削ってでもディズニー命である。
オリエンタルランドは、感染対策上、コロナ前ほど人数を入れることは難しいとみている。入園者数を追い求めるのではなく、今回のチケットのような形で特別な体験を提供することで、1人当たりの客単価を上げる戦略に舵を切ろうとしている。
では、パチンコ業界はどうか?
1人当たりの客単価を上げて売り上げを上げてきたのが、パチンコ業界の歴史である。ギャンブル性の強い機械の導入、さらにギャンブル性を高める等価交換営業で、1人当たりの客単価を上げてきた結果が、遊技人口が3000万人から710万人に減少した現実である。
ディズニーランドは値上げしてもそれに見合うものを提供しているから、離反は起こらないが、パチンコの場合は見合う価値がない。投資金額に対して今の機械性能ではリターンが少なくなった。
ディズニーとは逆で、1人当たりの客単価を上げ過ぎた結果、客離れが進んだわけだから、客数を増やす方向へ舵を切らなければならない。このまま客単価を上がる路線を突っ走れば、遊技人口400万人時代も絵空事ではない。
客数を増やす=新規ユーザーの開拓である。
そのための努力は遊パチであり、ちょいパチであったが、それでもおカネが掛かり過ぎる遊びだから、新規ユーザーの開拓にはつながらなかった。
客単価を下げて客数を増やすことがギャンブルではなく、遊技であるパチンコの姿だ。
100円単位の遊技に戻ることができれば、遊技人口を増やすことはできるのだが…。
そんなことを望んでいる業界人はいない?
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