その報告を事務所で社長と一緒に聞いていた部長が、社長に行かせるわけには行かないと、自らがお客さんのところへ出向き、30分ぐらい話し込んでお客さんの怒りを収め、その後は機嫌よく遊技していた、という内容だった。
パチンコホールの実例ではないが、番外編として苦情・クレーム対応のプロの話を紹介する。
元百貨店のお客様相談室で苦情処理を担当していた関根眞一氏がその人。
年間500万円も買ってくれていたお客さんのことを「ゴミ」といいのける痛快さがある。
なぜ、500万円も買ってくれるお客さんがゴミなのか?
普通に考えればかなりの上得意客のはずだ。
「年間6億円も買ってくれるお客様からしたらゴミですよ」
500万円も買っているのだからと、相当百貨店に対して横柄な態度を取っていたことが推察できる。
苦情のプロはその客がただのクレーマーかどうかを瞬時に見分けて対応する。
ある日「1500円で買った靴下が5日で穴が空いた。1000円にしろ」と売り場で騒いでいた客のクレーム対応がお客様相談室に回ってきた。
関根氏は瞬時にこの客を「騙り」=詐欺師と読んだ。
こういうお客は怒らせて「怒鳴らせたら勝ち!」だそうだ。
まず、穴の空いた場所を、つま先か、かかとか聞いた。
客は「つま先」と答えた。
間髪を入れず「つま先の上ですか、下ですか」
「上」
「靴はソフトシューズですよね」
「靴下は洗っていますよね」
「5日続けて履いてはいませんよね」
とだんだん相手を怒らせるような質問で畳み掛ける。
まんまと術中に嵌って相手が大声を出すと、それに負けないくらいの大声で失礼にならないように一発かます。
今までへいこらへいこら対応していたお客様係の反撃に、こういう「騙りタイプ」は、シュンとなってしまう。
「今日はいい」
「いいんでしたら、こちらにお名前と住所と電話番号をお書きください」
「もういい」といって立ち上がり、ドアのほうに向かった。
ドアをふさぐ形で客の耳元でこう囁いた。
「これはなかったことでよろしいんですね」
苦情とクレーマーは多少ニュアンスが違うが、まずは相手の言い分を十分に聞くことだが、クレーマーは理不尽な要求をしてくるが、ここを毅然とした態度で対応するのがプロだ。
ホールは勝ち負けで金銭が絡み、負ける客の方が多いからクレームも出やすい環境にある。
1パチを始めた頃のダイナムの佐藤会長の言葉である。
「売上は小さくても精神的に豊か。みんなニコニコしている。4円営業の店のトイレは必ず壊されるが、1円営業ではまったくない」
クレームを言う前にトイレを破壊した。
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