理由はまず、ホールが無借金経営であること。無借金経営に加え、月の機械代も100万円程度に抑えているので、お客さんへの負担が極めて少ない。ちなみに競合他社の月間の機械代は1000万円~3000万円。競合他社は建物も新しく、機械代コストもかけている分、月々に返済額も必然的に大きい。
機械代は100万円程度で後は人件費が大きな固定費となるが、損益分岐点が低く、低価交換営業なので、パチンコは回せて、スロットは設定を入れられる。
客層は仕事をリタイアした年配層が中心で、毎日来られる営業スタイルを模索した結果、15割分岐営業を続けて、早や6年となる。逆に低価交換営業スタイルが差別化となり、決算では黒字に。1億円分の設備投資を行うに至っている。
「等価営業を皆がやるようになって業界はおかしくなった。それに輪をかけたのが一物一価の徹底指導。それによって4円パチンコが壊滅状態になった。スロットの等価に合さざるを得なかったが、パチンコの負担を今度はスロットに押し付ける格好になって、スロットまでが悪くなっている」
今さら、指摘されるまでもなく、業界人なら誰もが気づいている。気づいているのに現状を変えることなく、等価からは少し脱却した11割分岐営業を行っている。
でも、これではパチンコが楽しいと感じる営業を提供することはできない。しかし、それを引きずるのは4円で事業計画を立てて投資しているので、1円では償却できないからだ。
「地方だけでなく、首都圏のデパートもどんどん廃業に追い込まれている。実際のデパートでもリッチな人を対象にする商売ができなくなっているのに、パチンコがそんなデパート商法が通用するはずもない。本来、パチンコはスーパーだったのに、何を勘違いしたのか、デパートを作り過ぎた」
ホールが貧すれば、メーカーは窮する。
中堅メーカーが工場を売却したがっている、という話が漏れ伝わって来た。自社工場を持つということは人件費の他、固定資産税もかかってくる。
目指すはアップル。
商品企画は行うが、生産は他社工場を使う。これはフィールズ商法である。
いずれ、下位メーカーは共同で工場を持つ時代が来るかもしれない。

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