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深夜のクリスマスパーティーを社員の手紙で中止に

12月に入って街はクリスマスのイルミネーションに変わった。都内で毎年会社が主催してクリスマスパーティーを開いていたホールがあったが、今年は中止になった。

それは社長宛の1枚の手紙だった。匿名でワープロ書きされた手紙には「毎年、参加が義務になってしんどい。翌日の仕事の負担にもなるので、中止して欲しい」というような内容が綴られていた。

チェーン店は数店舗だったが、閉店後に早番も遅番も全員が集まって始まるクリスマスパーティーは深夜1時から2時間ほど開かれる恒例行事だった。喜んで参加する従業員もいれば、そうでない従業員も当然いた。

朝10時に開店して、夜11時に閉店するホールで、全員が集まれる時間帯といえば、閉店後の深夜帯しかない。

社長が恒例行事を中止した背景には電通問題もあった。新入社員の過労死問題で厚生労働省の労働局が強制捜査に入った。

年1回のクリスマスパーティーと過労から自殺した電通社員の労働時間は比べものにもならないが、半ば強制的に参加を強いているブラック企業とも思われたくはない。

全従業員が一堂に集まるクリスマスパーティーは中止になったが、各店舗で有志だけが集まって開くクリスマスパーティーを会社の経費持ちで開催することになった。

深夜に社員大会を開催しているベラジオのことを取り上げたことがあるが、承認できないようなコメントも結構あったことは事実だ。

なぜ、深夜に社員大会を開くかといえば、理由は全員が集まれるのはその時間帯しかないからだが、そこには確固たる経営哲学がある。

同社では「感動」が経営哲学のバックボーンとなっているが、その手本となっているのがディズニーランドだった。

ある店舗のグランドオープンを控え、社長ら6名がディズニーランドに向かった。事前にディズニーランドに関する書物を読み漁り、ディズニーランドの強さを改めて自分たちの眼で確かめることが目的だった。


キャストをつかまえては「働いていて楽しいか?」と全員に同じ質問攻めにした。

皆、一様に「楽しいです」と返ってくるので、どうして? なぜ?と突っ込んだ。

答えに窮するキャストもいたが最後の答えは「だってこうしてお客様と出会えたじゃないですか」。

ディズニーランドのクライマックスはエレクトリックパレードだ。パレードが始まるとキャストは衣装が汚れるのもいとわず、腰を落として、目線を子供に合わせて会話している。

「何でここまでできるのか! パフォーマンスの必死さを見ていたら感動で男6人が声を上げて泣いていました。お客様に感動を与えることは最高のマンパワーです。ここから色々なプロジェクトを走らせ、接客で注目されるようになりました。お客様とは小さな感動を一杯作ってきています」(林田キャップ)

人間は常に感動を求める。だから感動のあるところに人が集まることをディズニーランドから学んだ。

ホテルを貸し切って深夜1時から3時間余り開かれる社員大会は年2回開かれる。社員表彰のモチベーションを保つためには1年間は長いために、半年に1回のサイクルにした経緯がある。

社員の一番の楽しみは表彰制度で、最優秀店舗賞を獲るために各店舗が半年間競い合っている。その他、人事異動や昇進の発表もあり、半年間の評価が下される大事な会社行事でもある。


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