常連客のおじいちゃんがパチンコを打っていた。何台か台を変えてところで、従業員を呼んだ。
「財布の中にあったおカネがない」
「いくら入っていたんですか?」
「3万ちょっとはあった」
おじいちゃんはてっきり、財布の中身を落としたものと思い、「おカネの届け出はないか?」と聞いてきた。
従業員が協力してホールの隅々を探したがお札は落ちてはいなかった。
従業員の一人が「全部使っちゃったんじゃないですか?」と店長に進言した。
おじいちゃんは「交番へ届ける」といって店を後にした。
監視カメラの映像を巻き戻して確認してみた。
そこにはおじいちゃんが、何台も移動してそのたびに、お札を投入する姿が映し出されていた。その映像を観る限り、全部使ってしまった可能性が高くなった。
おじいちゃんは全部使ったにも関わらず、財布の中身がないことに落としたものと思い込んでいる節がある。認知症と思われる。
高速道路を逆走する事例が頻発しているが、その多くが高齢者のドライバーであるケースが多い。アクセルとブレーキの踏み間違いによる事故もしかり。
こうした認知症と思われるドライバーの事故を未然に防ぐために、警察庁は平成14年6月1日の道交法改正で認知症と診断されて人の免許の取り消しや停止措置を取ることになっている。
認知症と診断され、本人もしくは家族が申請を行わなければならないが、申請していなかったからといって処罰の対象にはならない。
高齢者の場合、車を運転する理由は、移動手段の他に、生き甲斐、楽しみ、という理由がある。移動目的なら代わりに運転してくれる人を探すとか、地域の公共交通を利用する、という代替案がある。
やっかいなのは、後者の生き甲斐や楽しみで運転するケースだ。
生き甲斐や楽しみのために交通事故を起こされたのでは、加害者も被害者も浮かばれない。
このケースでは運転以外の楽しみを見つけ出さなければならない。
地域の老人クラブや趣味の講座、生涯学習に貸農園、シルバー人材活動と市町村役場の窓口へ行けば相談に乗ってもらえる。
認知症患者お年寄りが増えることで、ホールでも自分が打っていた台を忘れるケースも出てきている。
車の運転同様、認知症のお年寄りはパチンコ店へ出禁にした方がいいのか、業界も考えなければいけない。
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