6月10日、東京で開催されたOJISホール経営研究会第12回幹部勉強会より。
■講師
千歳観光 白石良二代表取締役社長
■テーマ
「今こそお客様に向き合う。現場を大切にする」
■イントロデュース
白石社長は入社した千歳観光で店長から社長に上り詰めた経歴を持っいる。店長時代、一人のおじいちゃんが毎日来るようになった。いつしか顔見知りになり話もするようになった。
おじいちゃんは小さな会社をやっていた。引退して老後の生活を悠々自適で送っていた。息子さん家族と一緒に暮らしていた。仕事が生きがいだったために、引退後は塞ぎがちで元気がない。
そんな姿を観ていた息子さんが、たまりかねて勧めたのがパチンコだった。
何度かホールへ足を運ぶうちに少しずつ元気を取り戻し、「きょうはちょっと勝ったぞ」。孫のために「次はお菓子を取ってきてやるぞ」と食卓での会話も増え、ホールであったその日の出来事を楽しそうに話すようになった。
白石店長とも顔見知りになり、「きょうは店長さんと話したぞ」と得意げに話すようになった。
おじいちゃんはパチンコで元気を取り戻すことができた。
数年間は店に通い続けたが、ある日を境にパタリと姿を見せなくなった。
心配した白石店長は常連さんに聞いて回って分かったのが「入院した」ということだった。
それから数カ月後、おじいちゃんの訃報を知ることになる。
と同時に、息子さん夫婦が店長を訪ねて来て「是非、告別式に参列してやってください」と直々にお願いに来た。
告別式で喪主のあいさつがあった。
「家業を引退して元気のなかった父親を活き活きさせてくれたもの。それがパチンコでした。毎日楽しかったことを話してくれました。きょうは父が楽しく過ごさせてくれた店の店長さんんも来て頂きました」
お客さんの告別式に参列するのも初めてだったが、こうして感謝されるとは思ってもいなかった。
涙が溢れた。男泣きに泣いた。
パチンコという仕事をしてきて本当に良かった、と思った。
パチンコは人を元気にする、パチンコは楽しさを提供できる、と確信した。
やがて社長となった白石氏は「ありがとう」の一言が存在価値である、との理念の下に地域や社会貢献ができるホール企業を実践している。
以下本文
「今こそお客様に向き合う。現場を大切にする」
見方を変えれば、過去が良すぎただけで、ホール軒数が半分以下になるなる可能性は十分ある。
昔は安い金額で遊べる環境があった。それだけに遊技されるお客様が一番困って苦しんでいる。
3万円は持っていなければならないのは敷居が高すぎる。どういう遊びを提供しなければならないかを今こそ考えなければならない。
班長→主任→店長を目指す中、店長はゴールではなく、スタートだ。店長になると現状打破をしなくなる。
店長は機種選定や出玉管理以外でお客様とのつながりを作っていくのも店長の仕事だ。
スタッフと一緒になって、お客様のことをもっと知らなければならない。週何回来て、好きな台、趣味、家族構成などの情報をカルテにして共有する。
釣りが好きなお客様とは同じ釣りクラブに参加するとか、町内運動会に参加するとか自分たちで考え、お客様との関係づくりを行った。
そういう関係が構築できると仕事が面白く、楽しくなる。
リニューアル工事で暫く休業したことがあった。その間、お客様は競合店へ流れていたた。
1人いなくなるとどれぐらい売り上げが下がるか計算してみた。
スタッフと話ができる環境を整え、お客様との絆を太くしていくと競合店へ流れていたお客様も戻ってくる。しかも新しくなった店舗に「ありがとう」といわれた。
先代社長の創業時の理念は「先義後利」。お客様からすぐに利益を頂くのではなく、利益は後からでいい、というのがこの言葉に込められている。
この理念は変わることはない。
ギャンブル性が高まり、大衆娯楽とはいえない現状で、私の周りにもパチンコをやらない人が増えた。
「井戸水は汲み過ぎると枯れる」
高利で吸い上げるとお客様はいなくなる。極端な儲けすぎはダメ。適度な射幸性で取ったり、取られたりでなければ発展はない。大衆娯楽という店づくりをしなければならない。そうでなければ、お客様のおカネもいつまでも続かない。
私は地域に根差した店づくりで、閉店したらお客様から「楽しみがなくなる」「困る」といわれる店を作りたいと考えている。
大手にはない人という魅力を出して。
機械に依存することなく、絆づくりで生き残る方法は多分にある。
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