准教授曰く「一物一価の徹底が業界が衰退して行った」と指摘する。
1パチが登場した当初の交換率は50~70銭だった。4円に比べて4倍貸し玉はある。加えてこの交換率だったので玉が減らないような本当の娯楽に戻ろうとしていた。現に1パチが登場してスリープユーザーが戻って来たりして、遊技人口が増えた。
「一物一価の徹底で1パチも等価になってしまった。娯楽に戻したいのなら警察行政は一物二価を認めるべきだった。私には警察がどうして一物一価にこだわるのか理解できない。等価はスロットに合わせてパチンコも等価になった、というが最初にパチンコの交換率にスロットを合わせるべきだった。業界には数々の転換期があったが、そこで間違った選択をして来たから今がある。業界は一度それを検証してみるべきだ」(准教授)
話は情報公開機器に移った。
情報化社会で情報弱者は弱い立場にある。初めて行く飲食店選びでは、最近は食べログを利用する人が多い。一か八かで選ぶよりも、食べログで評価の高い店を選んだ方が失敗が少ない。
しかし、運、不運を遊びとするパチンコに果たして情報はどこまで出すかがポイントになってくる。
フィーバー機が登場する前のお客さんの台選びは、灰皿のタバコの量だった。同じ銘柄のタバコのフィルターなら同じ人が粘っていた台で、フィルターの種類が複数なら人の入れ替わりが激しい台で出ていないと判断した。
従って昔のオーナーは「灰皿は掃除するな」と指示したものだ。
そうして自分で台を選んで、勝ったり負けたりしても運、不運を自分の責任として消化することができた。
「今はネットでスランプグラフまで見れる。これは店側からすればファンサービスと思い込んでいるようだが、セミプロやプロを増やしただけ。情報公開することで店側のメリットがどこにあるのか問いたい。もし、情報公開を大当たり回数やスタート回数に留めていたらパチンコ業界はどうなっていたのか? これを検証して行くのが学問」(同)
過ぎたるは及ばざるが如し。それがどんなに良いことでも、むしろ不足ぎみや 、不満足な状態と変わらなくなる。過度になってしまうようであれば、むしろ控え目 にしている方がいいわけだ。
メーカーにすれば、より高度な機能を付けなければ売れないので、見られる範囲もどんどんエスカレートして行く。
「そんなデータ情報よりも、今の学生はパチンコはインチキというイメージを持っているので、そうした疑念を払しょくする情報を公開する方が業界にとってはメリットがあると思います」(同)
なるほど、准教授の目の付け所は業界としては耳を傾けてみるべきだ。

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