最初は静かなスタートだったが、酒が回ってくると参加者から出てくるのは愚痴のオンパレードだった。
「機械代の支払いがキツイ。30年前に比べると給料は上がっていないのに機械代だけは3倍に上がっている。それを早く回収するのは、お客さんが飽きる前にするため」と口火を切るとメーカーの悪口のオンパレード。
「ホールが玉を出せなくなったのは、メーカーの機械代が高いからだ。メーカーの支払いのために店を開けているようなもの」
「メーカーは新台がないとわれわれの商売ができないことを知っているから、機械代を下げることは絶対しない。仏壇筐体を作るなと言っても聞く耳を持たない」
「メーカーが上場したことがそもそも間違い。メーカーは株主の顔色しか窺っていない」
メーカー批判が終わると、次は大手ホール批判へ。
「〇〇〇〇が等価を先導したことで業界がおかしくなった。台数規制も撤廃され、大型店が小型店をどんどん駆逐して行った」
「半休日の自主規制があった時代が、みんな仲良くやっていけてよかった」と昔を懐かしむ。
「10年先までやっていけるかどうか自信がない。今ある10店舗がどこまでキープできるか全く見通せない」と本音も出る。
ひとしきり言いたいことを口に出して言ったことで、それはそれでストレス解消のはけ口にはなった。
「お客さんのストレスが溜まっているのはホールが玉を出さないから」とツッコミも入るがそこは笑ってごまかすしかない。
宴もたけなわ。恒例のビンゴ大会が始まった。毎回1番目のビンゴの人には超豪華景品の1点主義で、2番手以降はたいした景品は用意していない。
今回の1等賞は旅行券(20万円分)だった。
で、1等に当たった人が「業界人は今大変な思いをしています。業界が苦しい時こそ皆さんの協力が必要」と旅行券を配り始めた。
額面は1000円だが、1000円の旅行券をもらっても使い道に困るというもの。そこで、これは次に開催される新年会の軍資金として使うことになった。
2次会の席でこの行為が話題になった。
やはり、分けられない商品にしないとダメだ、ということになった。
次回の新年会はビンゴの代わりに、ハネモノを設置しているホールでの出玉競争という案も出ている。

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