改装しただけで売り上げが増加したことにオーナーのアンテナが敏感に反応した。
では、どんな改装だったのかというと、イメージしたのはカルディコーヒーファームだった。

これはコーヒー豆の販売店で、調剤薬局というイメチェンを行うのに参考にした。店頭にはコーヒー豆の樽をレイアウトして健康食品の販売も行っている。
調剤薬局のイメージをガラリと変えたことが売り上げアップに貢献したわけだ。さらに、今年はもう終わったが「私なら思わず写真を撮りたくなるようなクリスマスツリーを店頭に飾る」とアドバイスした。
この話を聞いて、オーナーは早速、「思わず入りたくなる装飾を考えろ」と店長たちに指示を飛ばした。
装飾が目を引いてそれでホールに入ってくれたら店長たちは集客に苦労しない、というもの。オーナーはパチンコ営業の本質を理解しているのだろうかと疑いたくなる。
パチンコ業界が全盛期の頃はあり余る資金で、壁面が時間ごとに割れる奇想天外なホールから、UFO型、ピラミッド型まで斬新な意匠のホールが全国に出現したものだ。最初の話題性だけで、突飛なホールは突飛であればあるほど短命に終わる傾向がある。
そんな装飾などという小手先はパチンコ業界では通用しない。なぜなら、ユーザーはそんなことは1ミリも求めていないからだ。ノンユーザーがそれに注目して写真は撮ったとしてもそれで終わり。中まで入ってパチンコを打ってくれることは宝くじの1等に当たるような確率かも知れない。
ホールオーナーがしなければいけないことは、等価交換でスタートが回らない営業形態を変える努力だろう。装飾で集客に期待するホールオーナーに「あなたは何年ホール経営をやっているのか」と問い詰めたい。
本来、パチンコとスロットは遊技性が全く別物なのだから、一物一価などと現場を知らない警察の判断を覆し、二物二価を認めてもらうように、業界から政界に議員を送り込むことをしないとパチンコ業界は何も変わらない。
パチンコを無理にスロットに合わせるものだから、その歪みが顕著になり、パチンコとスロットの設置比率まで逆転現象を起こそうとしている。パチンコメーカーにしても由々しきことだ。

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