で、12月4日の週に発売されたパチンコ機は三洋の大海ブラック2万台、サミーのエウレカセブン1万台、SANKYOのミラクルサーカス5000台、ニューギンのワンパンマン700台、豊丸の高須クリニック1000台、マルホンのTENRYUが2バージョンで3500台。
12月18日の週はビスティーのeシン・エヴァ15000台、Pシン・エヴァ35000台、大一の一騎当千1500台といったところだ。
何とも寂しい販売台数だ。いうまでもなくホールの購買力が落ちていることを如実に表す数字でもある。
この時期に平和が新機種を発売していないことがパチンコメーカーの台所事情を感じさせる。ちなみに平和が今年販売したパチンコ機の台数はキャッツアイが1590台、シティーハンターが1702台だった。スマスロの戦国乙女が1万1471台で気を吐いたが、上場メーカーとしては寂しい数字だ。
これを裏付けるようにメーカーの営業所長が打ち明ける。
「近い将来営業マンの数は現在の3分の1になります。これはうちだけでなくどこも状況は同じだと思います。すでに営業マンがいなくても通販で売るシステムは構築しています。まだ、メーカー間の競争があるので1台でも多く売るために営業マンはいますが…」
仮に100人の営業マンがいたとすれば、70人を削減するイメージだ。年収が500万円で計算すると3億5000万円の人件費が削減できる。販売台数が減少する中でメーカーが生き残るには、これ以上新台価格が上げられないところまで来ているので、後は、人件費に手を付けるしかない。
メーカーを退職しても昔ならホールへ転職することもできた。それは店長に釘を教えたりすることもできたが、今の営業マンは釘も叩けないし、釘の本数が少なくなっているので重要視されていない。ホールに転職できる営業マンは皆無とも。
ホールの体力は下位メーカーの機械を付き合いで買えるほど残っていない。確実に集客できる機械に注文は集中するので、限られた台数しか販売しないので、営業マンは確かに不要と言ってもいい。
営業所長によるとメーカーは敢えて「枯渇状況」を作っている、という。人気のエヴァにしても、欲しければもれなくeエヴァがついてくる。こうしてホールは欲しくもないものまで買わされて体力を失っていく。
このツケを払わされるのは言うまでもなく末端のユーザーだ。潮流はスロットの方に来ているので、パチンコの厳しさが一層浮き彫りになってくる。

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