従来、メーカーの開発が機械づくりをする上で主眼に置いているのは次の2点だ。
①ホールが買ってくれること→見た目が派手になる傾向がギミックの大型化を招く。
②稼働が取れて粗利貢献できること→稼働がついても粗利が取れなければ意味がない。
しかし、こんな考え方はホール向きのものであって、新規客を開拓する上で観点が違うのではないか、と考えたメーカーがある。
そこで全くパチンコをやったことのない人たちを対象にどんなパチンコであれば興味を示すか、これまでにないようなパチンコの画像を見せながら調査した。
パチンコ未経験者がどんなデザインの台なら興味を示すかを開発のヒントにするつもりだったが、期待はものの見事に裏切られた。
既存のパチンコとは全く違ったものを揃えたが、未経験者は何ら興味を示してもらえなかった。
「パチンコをやったことのない人に聞いても全くの無駄だった。少しは興味を示してくれるか期待したけど、暗礁に乗り上げてしまいました。メーカーとホールが一致団結して新規客の開拓に取り組まなければなりませんが、ホールの扉をくぐってもらうためには、やはり既存客がつれてくるしかありません」(メーカー関係者)
では、どうやって同行させるか? ヒントになるのがかつてエースプロが主催した「パチンコ未来コンテスト」だ。
以下再録した。
■皆で遊ぶ新世代4Pパチンコ
パチンコは初心者が1人で行くにはハードルが高いだけでなく、パチンコをしたい、というきっかけがない。初心者がパチンコ店へ足を運ぶには既存ユーザーに連れて行ってもらうことが最も確実だ。
しかし、以下の3つの課題が発生する。
①既存ユーザーに新規ユーザーを同行させる。
②ユーザー同士でパチンコを楽しませる。
③新規ユーザーをリピーターにする。
課題をクリアするためには以下の施策が考えられる。
①は既存ユーザーに新規ユーザーを連れてくるとインセンティブを与える。
インセンティブの具体的中身は、新規会員の招待特典として飲食店と景品を提携する。さらに出玉をSNSでシェアできるボーナスを与える。
②のユーザー同士でパチンコを楽しむ施策として、wifi+LINE+マイク付イヤホンを提供することで、大騒音で離れていてもユーザー同士がコミュニケーションを取れる環境を整える。
③一番肝心のリピーターにさせるためには、カジノの様にフリードリンクにしたり、ゲーセンフロアを設けると共に、外観はおしゃれなカフェ風に変える。
メーカーも若者をリピーターにさせるために、遊技機にはリアルタイムチャット機能を付けたり、ソーシャルゲームとの連携を行う。マルチプレイ機能で同じゲームを皆で遊べば、ワクワクドキドキする。
■ソシャゲ×パチンココラボの概要
目的はソシャゲとパチンコの関係性の構築。
方法は人気ソシャゲとのコラボレーションでパチンコへ行くことでゲームが進行し、友達を誘うこともできる。
基本的な仕組みとしては自分のスマホに入っているデータでパチンコ機にログインする。次に限定ダンジョンを進めて行く演出を行う。限定キャラを倒すことで出玉を獲得する。
こうして非ユーザーでも「楽しめそうな空間がある」と新たな発見を提供する。これが非ユーザーの関心、歓心を引き出すことでもある。
■女子大生にパチンコをさせるためには
女子大生はカフェが大好きで、中でもパンケーキが好き。それをSNSにアップしてじゃれあっている。店舗はおしゃれな外観と内装で、本格的なカフェメニューもある。
たまたま入ったカフェの中にパチンコ屋のような空間がある、というイメージで、スタバのようなパチンコ店。
そして、そこで働くのはイケメンスタッフ。
女子大生は友達とおしゃべりがしたいので、おしゃべりができるぐらいに音を消さなければならない。
景品は女性に人気ブランドのサマンサタバタ、アナ・スイを取り揃えるほか、スパやマッサージサービスなども女子大生は目がない。
機械はジャニーズやエグザイルのメンバーをキャラクターにしたものを使えば、さらに関心度が高くなる。
女子大生を惹きつけるサービスが、端玉でイケメンスタッフによるハグ。
女子大生がパチンコ店に来れば、男子大学生はもっと来る!
女子大生を1人でも多く取り込むことができれば、パチンコ業界の未来は明るい。
以上 業界人には参考になった?

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