かつてはホールには午後2時前後と夜の2回来店客数のピークがあったが、夜のピークがだんだん薄れていった。言うまでもなく、仕事帰りのサラリーマン客が減った、ということである。
サラリーマン客=酔客が減ったとも言えるのではないだろうか。
「酒を飲んでその流れで来店するお客さんが減りました。昔は駅前店では結構見かけたんですが、都内でも今はほとんど見かけません。お酒を飲んで来られるお客さんは家にすぐに帰りたくなかったんだと思われますが、酔っぱらわれたお客さんはどこへ行ったんでしょうか? それだけ懐が寂しくなった、ということなんでしょうか?」(都内店長)
2017年度の新生銀行の調査ではサラリーマンの平均小遣いは3万7428円、となっている。この金額は1979年の調査以来、過去2番目に低い水準となっている。
若者のパチンコ離れが進む中、まだ若いころパチンコをやっていた40代のお父さんたちの小遣いはいかほどなのか?
子育て真っ盛り世代の40代は3万5457円となっている。
この小遣いは昼食代も含まれている金額である。内訳を表にすると小遣いではパチンコなどできないことが分かる。
昔から小遣いの金額はさほど変わっていないにも関わらず、昔はサラリーマン層が多かった、ということは独身層がけん引していたことに加え、今よりも勝率が高かったから続けられた、ということが考えられる。
「昔は缶ビールを飲みながら打っているお客さんを注意したこともしばしばありましたが、今は全くなくなりました。居酒屋よりも安い吉呑みや日高屋で済ませ、パチンコにはおカネが回らないんでしょうかね?」(同)
今やパチンコのライバルは吉野家か。
ホールの従業員ですらパチンコを打たなくなっているのに、サラリーマンが打たなくなったことぐらい想像できそうなものだが。小遣いの内訳をみれば分かるように普通のサラリーマンは小遣いの中から他を切りつめても捻出できるのは月、5000円ぐらいか。
これで1パチを打つのが精々であろう。
「赤字を打って他店からお客を奪う時代でもなくなった。出しても閉めるととたんにお客さんは競合店に戻る。今はどの時間帯のお客さんを増やすか考えている…」(同)
集客の手詰まり感は否めないが、回して、回して設定を入れる。そのためには等価はもちろん、高価交換も止める。

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