パチンコ日報

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いきなりステーキのような営業方法が業界にも必要

ハンドルネーム「●」さんは、文面から察するに業界歴の長いホール関係者。長年の雑感が綴られている。

以下本文

スペックを語るのは、 所詮一部マニア層でしかないのかもしれない、と最近思うようになった。

知人の某スロットライターが、好む台は必ず外れるのに通じるのかもしれない。

初代牙狼の次の牙狼では、どうやってもスペックは初代を超えないが、お客様は動いた。

古女房は好まれない。

新台を買わなければ良い。

ごもっともなのだが、回るように開けて置いても打たれなければ、閉めざるをえない。

昨今の機械は、利益・回収を前提に週遅れはダメージがでかい。

たとえば、今の南国はたしか10台以上買わないと(店舗の規模にかかわらず)TOPの(納品の一番早い日)には入れてもらえず、翌翌週の納期だったはず。この場合は2週の遅れ。

たぶんユニット替え(ルパンがダメだったので)本体449000円だが、替えなら384000円。 台数の値引き5台買えば30000円引き。だから、実質普通に買えば下取り5000円引き入れて 349000円。

10台税込3769200円。

機械寿命が今の100日持たない中で、2週遅れなら買わないという選択肢か無理して買うかの判断。結果今のところまずまずそうなので「買い」の機械であったと思う。

アステカ。 ここにきて TOPは8台~とか。さすがに50万の機械。400万。買うか? 買わないか? 一週遅れで入れるか?

この判断。

この辺はやはりスケールメリット大だ。

たとえばこの台数。100台の店舗に対しての8台と300台の規模の8台とでは、大きく違う。もはや手詰みだなこの業界、とは思う。

先日かつて席巻した某メーカーの営業に会った。

「10年後が見えません」

確かに。

大筋が誤った方向に流れ、大きく道を外れてしまった。もはや後戻りは効かない。

暴力団を擁護はしない。

かつては必要悪とみなされた時代もあった。今はなき渡世モノの映画全盛期の映画のような。かつてはそういう力もあった。

パチンコ屋に警察が要請。そういう事も確かにあった。社会のガス抜きとして。

釘の調整の本筋は、本来、なぜ必要だったのか。

賭博、博打。

パチンコに限らず、江戸の昔からあって、本来の抑えつけられた民間のガス抜きとして、お目こぼしも確かにあった。本来イカサマと言われる
胴元の技術は生かさず殺さず。

長くそこで根を張って、生きていくために客を一人ひとり、勝たせ過ぎず、負かせ過ぎず。

「ほどよく」

ガスを抜かせて楽しませる技術だったのだろう。

ここで大事なのは「負かせ過ぎない」様に、大きな負担を強いない様に必要な調整であったはずなのだ。それがやはり悪用されれば、それこそ
ケツの毛までむしられて、借金背負わされて殺される。

当然、お上は規制取り締まりの対象とする。「運」だけに任せれば、人間は弱いから、ひどい傷を負うこともある。

胴元として管理するパチンコ屋は、そこを「出して」あげたりするわけだ。そこはいわゆる「潤滑油」だ。丸く収めるための。

いつの間にか釘は、ただの「利益調整」の道具となり、諸元表とする釘の角度まで、取説に載せる事にすることで、がんじがらめに縛られていく。

大型化したことの弊害だと思う。客の顔を見ないからだ。

金の動く所には、いろんなのが群がり来る。高額のコンサルタント料金取って。当時いくらだったろう月契約で50万円くらいか? 某大手で100万円とかもあった。

毎週入替を大量に、どこよりも早く、どんどん買って、どーんと抜いて、転売して、新台で呼んでを繰り返す。

即入即抜即売。当時の大手コンサルの提唱した3即営業。客の事なんて何も考えていないのだから、乱獲と言われてもしょうがない。

コンサル料金は景気と共に下がっていった。

この業界が進んだ間違った方向。「快適で居心地の良い空間と接客と笑顔」。

もちろん悪いことではないのだ。

だが、打つ側としてスマイル0円は、私には要らないと思う。遊技客のほとんどが「負け」に寄っている今、「笑顔でまた来てくださいね」は違うだろう。

知らない人には、妄想と思ってくれればよいが、より「良く」回り、遊べる台とするには、回転しなければならない。

店側からして最悪は、朝からお金を使わず、軽く出て、飲まれて出て飲まれて、とだらだらと閉店まで打ち続け、売上も上がらず一日打ち続けられること。

わかりやすく言えば、肉を安く食わせてくれるいきなりステーキの営業がベストだ。

サクッと打って、出たらやめて、また他のお客さんが打って回転率が上がれば、より「良く」回せるよう釘も開けられる。設定も入れられる。

ごく初期の昔のパチンコって、なんだか、いきなりステーキみたいだな、とこの間ふとそう思った。

今はどうだろうか。スロットで言えば、いかに6を掴んで閉店まで打ち切るのが、今の当たり前の勝のイメージだ。

古い時代を知っている方々ならご存知だろう。

打ち止め札。

ご記憶されてると思う。声をかけて負けてるお客さんや初めてらしいお客さんとかに、「あの台もうすぐ空くので」、もしくは 「解放するのでちょっと待っててくれませんか?」。

CR機以前。私が現場でホールで島を任されていたころの事だ。

当時現場を任されるスタッフの次のレベルの仕事は、お客様をなるべく公平に。負けてる人にも良い台を。初めての人にも、出来れば楽しめるように、良い台を提供するのが仕事だった。

上手く回転させるのだ。

よく言ったものだ。

「そろそろ良いところで止めたら?」

やめさせる技術、話術も必要だった。

いろんなものが、この20年で変わってしまった。

警察も釘の本質を取り違えている。後にも戻れないだろう。

消えゆく業界に取って代わるのは、そうだな。スマホのゲーム内で増やした疑似通貨が、3店方式で商品券と交換とか出てきちゃうのかな。


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