パチンコ日報

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これでいいのか新台商法

女房と畳は新しい方が良い。

若い妻と新しい畳は、いつもすがすがしくて気分がよいものだということから転じて、新しいものはすべてすがすがしくて美しいということ。

男性本位であった封建時代のことわざで、現代では畳屋以外の女性は機嫌を悪くする可能性が高いため、堂々と使える場は少なくなっている。 (故事ことわざ辞典より)

一方で、フランスのことわざでは「女とワインは古い方が良い」というように熟成度を重視している。日本人とフランス人の価値観の違いが分かることわざである。封建時代のことわざとはいえ、日本人には使い捨ての感覚が今でも残っている。

それがまさにパチンコの新台である。

どんなに面白い機械でもやがては飽きてくる。その心理を巧みについているのがパチンコの新台商法である。

1月2日付の「反面教師マクドに学ぶ」でのコメント欄でハンドルネーム現役店長さんの意見がそれを如実に物語っている。

「結局、大半のお客が新台導入する店に行くからです。これは致し方ない事実。お客が否定しようとも少なくとも私の中では結果が出ている。既存設置機種の釘を開け回してもお客は千円12回の新台を望むのですから困ったもんです」(現役店長)

で、新台を打ってみると大して面白くもない。長続きはしない。液晶の絵柄が変わっただけなのだから、それは仕方ないこと。いつか、本当に面白い新台が出るのではないかと、期待を込めて新台を打ち続ける。

現役店長はさらに言葉を続ける。

「皆さんが打たれている新台の8割は長期運用を考えていません。客寄せパンダの産廃予備軍です。4円で利益確保して低貸へってパターンです。このホールとお客との不毛なミスマッチを解消したいと努力してきたつもりですが、糞つまらなくて全く回らない(導入初日から永遠に回収)台を導入する方が現実的に集客に繋がってしまうのです」

現役店長の考えに同調するのがハンドルネーム「すろてんちょ」さんだ。

「私も店舗責任者ですが、集客、売上、収益を基準として考えると頻繁に新台入替を行い、要らない台でも入れる方が悲しいが数値は上がります。それとは逆に新台入替は最小限に抑え浮いた費用を有効活用なんて手法は通用しません」

体力のあるホールが新台入れ替えに頼るのは、まさにここだった。

すろてんちょさんの店舗は、新台をほぼ入れずに実績のあった中古導入でやりくりして、利益率の10%を切りながらも地域では4番手のポジション。上位3店舗の大手は新台をジャンジャン入れ替える手法で稼働を上げている。

「だからこそお客様には目を覚ましてほしいんです。1000円12回の新台より1000円20回の海の方が当たるんですよ? 出玉に繋がるんですよ? どっちのお店に行くんですか?」と切実に訴える。

女房とパチンコは新しい方が良いではなく、女とパチンコは古いほど良い、という考え方にユーザーを切り替えて行くことも必要であろう。

そのためには、ホールが勇気を持って不必要な新台は買わないことだ。ホールが強気に出れば、メーカーだっていつまでも強気な商売は出来なくなる。

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