パチンコ日報

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低射幸性時代のペルソナマーケティング

ベース30。

好むと好まざるに関わらず、確実に低射幸性時代はやってくる。高ベース時代になると、玉が減るのが少なくなる分、稼働が上がることは期待できる。

稼働が上がる分、ホール側にとっては利益が減ることになる。

では、どうやって利益を確保するか?

考えられるの今のコストを見直すしかない。

トヨタのカイゼンは、知恵を出すために乾いた雑巾を絞る、ともいわれている。パチンコ業界もコスト削減には随分前から取り組んでいるが、業界の雑巾はまだまだ水分を含んでいる。チラシにどれほどの効果があって打ち続けているのかよく分からない。

本題はコスト改善ではなかった。

低射幸性時代にどう対応して行くか、ということだ。

低射幸性時代になると考えられることは、遠方から来るお客さんが少なくなるため、商圏が小さくなることだ。

「商圏の極小化で局地戦を勝ち抜くことが必要になってくる。そのためには自店の特徴を出すことが肝心になってくる」と話すのはエンビズ総研の藤田社長。

同社の調査によると普段行く店は1店舗と決めているのが半数で、8割までが3店舗までとしている。つまり、低射幸性時代では、商圏の中で3番手までに入っていない店は脱落していくことを意味する。

自店を一番と捉えてくれているお客さんを何人作るかが課題となる。

「これからは1人ひとりに個客対応して、自店のウリを明確にすることです。これだけは他店に絶対勝てるウリが必要です。そのウリをスタッフ全員が同じことをいえなければならない。機種構成と客層と自店のウリがリンクしていることも必要です。軸となるコーナーを決め、ペルソナを決める。つまりペルソナマーケティングです」(同)

ペルソナマーケティングとは聴き慣れない言葉だが、こんな意味がある。

実際に自社の商品やサービスを使ってくれるであろうモデルユーザー(ペルソナ)を作り出し、そのユーザーのニーズを満たすような形で商品やサービスを設計するというマーケティング手法。

モデルユーザー(ペルソナ)のみが満足するように商品やサービスの設計を行うペルソナ・マーケティングでは、自然と商品・サービスが特徴ある魅力的なものになってくる。

ペルソナマーケティングで成功したスープストックの事例がある。

設定したペルソナの名前は秋野つゆ。37歳の女性で、都心で働くキャリアウーマン。装飾性よりも機能性を重視していて、フォアグラよりもレバーが好き。プールでは平泳ぎではなくクロールで泳ぐ、というような属性を設定する。

この秋野つゆを満足させる形で、メニュー、店舗の場所や雰囲気を考えて行った結果、10年で売上高42億円、店舗数52店舗の企業へと成長して行った。

ホールならさしずめ、こんなペルソナを描ける。

山田鹿夫さん66歳。団塊の世代で今は年金生活。家のローンはとっくの昔に完済。子供は全員家庭を持ち独立。今は夫婦2人の生活。家では粗大ごみ扱いされて家に居場所がない。小遣いは月2万円。

ターゲットを決めたら、それに合う機種構成と接客などが必要になってくる。

同じような客層が集まることで、居心地のいい店が作れる。



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