パチンコ日報

ニュースにならないニュースの宝庫 

批判にお答えします

節電対策の一環として、12日から全道で輪番休業が実施されることになりましたが、地震関連のエントリーではコメント外でも随分と批判を受けました。

それで、ちょっと補足の寄稿をします。

最初に要点を。

①なぜ東日本大震災の時の電力不足の教訓を生かせなかったのか?

②なぜ行政指示がある前にネオン消灯等の節電対策を取らなかったのか?

③地震当日や翌日の告知に、被災者や停電による生活支障の皆様へ配慮した内容に出来なかったのか?(震災当日の営業再開の告知で「お待たせしました」と記してあったケースもあり)

④地元組合から節電要請を直ぐに出せなかった理由は?

⑤我々の業界の置かれている立場は?

誤解されている方々が結構いるのですが、地震当日16時にオープンして「何が悪いのか?」との質問が複数寄せられました。

北海道の方々は、東日本大震災の影響を直接受けた方々が少ないからでしょうか?
違いますよね。

こんな話から始めましょうか。

東日本大震災の時に、私は輪番停電を経験しました。輪番停電を経験したホールさんは多数いらっしゃいます。

輪番停電対象地域でも、輪番停電がなかった地区もあった。

例えば、私の家の近くに、大規模なスタジアムがありました。そのスタジアムと周辺では輪番停電はありませんでした。

理由はスタジアムが避難所になっていて、多数の避難者がいたからです。

重要な施設や大きな病院の地区の周辺も輪番停電がなかったりしました。限られた電力を、優先して供給しなくてはならないと、優先順位をつけるのは当たり前です。

つまり大規模な停電の時、その地区だけなぜ早く復旧したのか、その理由まで考慮する必要があるのです。

仮定として、大規模な避難所に指定されたスタジアム横にAホールがあったとします。そのAホールには四六時中通電されたとします。

他の地区では輪番停電を行っている最中、あなたがAホールのオーナーだったら、どのような営業方針をとりますか?

商業活動が可能ならば、いち早くお客様のために、再開するのがサービス。しかし我々の業界は、他の産業と違うのです。

それは東日本大震災の時に重々分かったはずではないですか?

某店が地震当日16時にオープンしたことを当たり前だと思うご意見もある反面、それが無謀だと思った業界人もいたことは確かです。

どちらが正しいかではなくて、我々の業界がこの日本でどのような立場にあるかを考慮出来るか出来ないか、の問題なのですね。

震災翌日や翌々日に、節電をせずに営業を続けたホールさん、
並びに震災当日16時にオープンしたホールさんへ

全道ブラックアウトの情報をどれだけ取って営業しましたか?

震災当日から、ブラックアウトに対して危機感を持った業界人が複数いたのも事実です。

合田観光商事パチンコひまわりさんは、東日本大震災の時に大きな被害に遭われました。

私の記憶が正しければ、宮城・多賀城店が水没して、立体駐車場の上で多数が避難して助かった、とニュース映像を観た記憶があります。

だからひまわりさんは、今回の震災当日の動きは迅速で的確でした。

ひまわりさんが節電営業したかは分かりませんが、全道のホールが、景品用食料や飲料を一斉に放出したら、道民がどれだけ助かったでしょうか。

無料でなくてもよいのです。有償でよいのです。

色々な対応は、間違いはつきものです。しかし、過去の教訓から学び実行できるケースもあります。

数カ月以内に、第二波の巨大地震が来るかも知れません。場合によっては、6日の地震が前余震の可能性があるのです。

だから先日の寄稿と今日の寄稿を書いております。

ここで個人的な見解を書きますが、一回通電したからと言って、もう停電しないとは限りません。
また、直ぐに第二波の地震が来るかも知れません。様々なリスクを全て解決出来る備えがあるならば当日夕方に営業してもよいでしょう。

しかし私は東日本大震災で電力供給不安を経験した身ですから、私がオーナーであれば、当日は情報収集をすることとし、営業はしません。

また、あれだけのブラックアウト後ですから、極力節電を行います。

一連の批判を受ける中、北海道のホール関係者から連絡があり、今回の業界対応のまずさで猛省の話を聞きました。

曰く「業界の立場や危機意識の欠如」だそうです。次は絶対に同じ過ちはしないと誓っておりました。

ブラックアウトが懸念されている中、煌々と電気を点けて営業しているホールに対して、道民の怒りは頂点に達し、当該ホールはもとより、警察、役所に相当数の苦情の電話が寄せられたようです。

ネットでは「パチンコ屋が節電を求められているのにガンガン電気を使っている」と非難殺到、罵詈雑言が浴びせられています。

現場の店長の中には節電を申し出たケースもあったようですが、オーナーから「ネオンが消えていたら営業していないと思われる」と却下されたようです。

営業権を主張するだけでなく、業界自らが節電意識があれば行政指導もなく、輪番休業も免れていたかもしれません。

組合の対応はFAXが使えなかったという理由で後手後手に回りました。今後のことを考えると通達はFAXではなくメールに切り替える必要も出てきます。

北海道の電力供給の脆弱さは、直ぐに解消できません。2度目の大地震もあるかも知れません。

過ちは一度だけ。

そして過去の教訓を生かす。

パチンコ業界が置かれている立場は、他の業界と同じテーブルで比べられません。残念ですが、インフラが整わない中、営業しているだけで批判が集中する業界です。

パチンコをやらない方々への配慮も忘れないようにしなければなりません。

災害はいつどこでも起こるものです。東日本大震災、北海道担振東部地震の初動対応の間違いを胸に刻み、業界の教訓としなければなりません。





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東日本大震災の教訓が生かされなかった北海道のホール

北海道胆振地方中東部を震源とした地震におきまして、被害に遭われた皆さまにおかれましては、心よりお見舞い申し上げます。

ご存知のように、北海道胆振地方中東部を震源とした地震は、6日午前3時8分に起きました。北海道史上初の震度7を記録。そして想定外の全道ブラックアウトが発生しました。

このような非常時に、パチンコ業界の一部は大失態をしてしまいました。この関係で書かせて頂きます。

まず最初に次の3点について言わせていただきます。

①北海道の組合はこの非常時に何をしているのですか?

②震災当日の16時に通電したからと、営業を開始した全国チェーン店は、何も考えていないと思います。

③北海道のエリア長さんは東日本大震災の教訓を忘れましたか?

地震当日、北海道の複数のホール関係者から次のような連絡が入りました。

「元店長さん、同業者の動向調査をPワールド等で行っています。その中で、震災当日16時に営業を開始するホールがあります。そのホールは大手なのですよ。信じられません」

私は連絡を受けて、複数のパチンコサイトで次の様な告知を見て、怒りをおぼえ、直後に呆れてしまいました。



この話を複数の業界関係者に連絡すると、全員が「あり得ない!マジ!?」と。

全道ブラックアウトの時に、自分の地区だけが通電したからと言って、震災当日の16時に営業を始めるとは信じられません。

そのホール企業は、パチンコ業界を引っ張っていく立場。従業員や店長やエリア長や本社の人の中には、誰も震災当日16時に営業を開始することに疑問を持たなかったのか?

全道ブラックアウトですよ。チョット想像力があれば、電力の供給が不安定なのだから、震災当日くらいは営業を自粛するのが社会の一員では?

震災翌日も北海道の業界人から「ネオンを煌々と点け、全く節電していないホールがある」との報告が入りました。

8日になってもホールの状況は変わりません。これはマズイから、北海道の組合へ連絡しようかと思っていました。

すると、経済産業省から警察庁へ節電の指示が出て、日遊協から北海道のホールへ節電要請が送られました。



つまり、一部のホールを除き、節電せずに営業を行ったホールは何も考えてなかったわけです。

なぜ自主的に節電をしなかったのか? 自分達のことしか考えてないから、震災当日16時から営業できるのですね。

東日本大震災の教訓は、どこに行ったのですか? 北海道のとなりで起きた大災害ですよ。もう忘れてしまったの?

一部のホールさんは、震災当日と翌日を臨時休業にしました。また、一部のホールさんは、ホール内の飲食料を無料放出することを即決定しました。

本当に、あっぱれなホールがある一方で残念なホールが多い。

節電は、経産省から節電要請が来る前に業界が率先してやるべきだ。

北海道の電力は、東北電力と東京電力から、電気の融通を行っていることは、報道されていたはず。また、ニュースでも、各家庭に節電要請をしていたわけです。

それなのに…残念ですね。

東日本大震災の時、大手ホール1社が足並みを合わせないで、ネオンを煌々と点けて営業をして、メディアなどで取り上げられ批判を浴び、業界のイメージダウンになりました。

その教訓はどうしました?

ここでお伝えしたい。非常時の業界の対応、組合の対応、ホールの対応をもう一度見直して下さい。



北海道の一部のホール関係者の不満を代弁致しました。

よろしくお願い致します。



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魚のいない池で釣りをしても釣果は無い

ホールを取り巻く環境によっても違うが、稼働が一定の線を下回った場合、いくらスタートを開けても無駄! つまり稼働=集客にはつながらない。

実際、次のようなケースがあった。

ずいぶん前だが、千葉県旭市の繁盛店にパチンコ未経験者が入社した。

ある日、繁盛店に競合店の店長から電話が入った。

「おたくのスタッフが1日で羽根モノを7台も打ち止めしていった。もう来ないで欲しい」

店長はパチンコ未経験スタッフに確認した。

「はい、その通りです。パチンコの勉強のために行きました。12時間で7台打ち止めにしました。うちの店より出るのに、どうしてお客さんがいないのですか?」と逆に質問してきた。

競合店は、とにかくお客様がいない。地域のお客様から無視された存在で、後にクローズする。

その競合店では、羽根モノを遊技する人はほとんどいない状態で、普段は調整もしてないはずだ。もしかすると、稼働を増やすために開け調整をしていたのかも知れない。

このケースは典型的な末期なケース。開け調整すれば上手くいくと思っているのだろう。

今でも同様なケースがある。特に4円20円。

茨城県のホールチェーンから「いくら開け調整しても成績が上がらない」と相談を受けた。

さっそく丸1日店舗に張り付いた。

分かったことは、魚のいない池で釣り糸を下げていた。エサもミミズではなくてエビだった。

このホールは、実は私が10年前に寄稿した「導線シリーズ」
を読み返していたのだ。

これはシリーズとしては14回。このホールは今更ながらに、お客様の導線を重要視し始めたばかりだった。

導線は動線にあらず。導線は店舗がお客様を導く線と言う意味だ。

導線シリーズの中に、このような言葉がある。

「このままパチ業界が変らなければ、将来1万店割れは確実」と大手銀行や証券会社系の総研に勤務の友人は断言する。

結果はその通りになった。
この10年あまりで4000店以上も減り、1万店を切った。

パチンコ業界の危機は10年以上前から叫ばれていた。

それなのに、ホール業界の対応は、低貸しを増やすくらい。起爆剤がない。

京王線沿線のAホール。

1パチを増台に増台を重ね、とうとう4円の設置台数を追い抜いた。

駅から徒歩1分。徒歩2分圏内にある競合店の4円は非常に好調だ。

Aホールの評判は「1円は出るが4円は出ない」だ。

Aホールの4円のお客様の導線は、再構築すればまだ間に合うのに、1円を増台する選択をした。

確かに1円は常に高稼働だからその判断は間違いではないが、その前に4円の稼働を落とさなければ1円の増台はしなくて済んだ筈だ。

恐らくAホールは、低貸し専門店になるだろう。

もっと早く、4円のお客様の導線を太く出来なかったのか悔やまれる。

低貸しにシフトして、一時的に稼働がとれても、風船が萎んでいくホール。その末路は閉店だ。

間に合うケースのホールは、早く導線を確保して欲しい。



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社員研修に劇団四季の「恋に落ちたシェークスピア」の観劇を

社員研修の一環として、劇団四季の「恋に落ちたシェークスピア」を社員に観劇させてはどうだろうか。

歌舞伎などの伝統芸能を除くと、一般の舞台は、ミュージカルとストレートプレイに分けられる。

簡単に言うと、ストレートプレイとは、ミュージカルと違い、歌いながら台詞を発する舞台と違って、普通に台詞を発する舞台の事を指す。

だからミュージカルが苦手な方でも大丈夫。

東京の劇団四季専用劇場で新作として開幕した「恋に落ちたシェークスピア」が面白い。

開幕して2週間で2回観たが、この作品は舞台初心者でも楽しめる。

20分の休憩を挟んで3時間だが、短く感じる。

舞台初心者を二人連れて行ったが、二人ともに凄く感動していた。

二人の感想は「寝ちゃうかと思ったが、全然眠くならずに、大変面白かった」と。

実際、観客が泣いたり、笑ったり、の3時間。

映画と違い、生身の人間が繰り広げる舞台は、必ず感じるものがあり、社員教育につながるものがある。

実際に、私の顧客は毎年新入社員にライオンキングを観せている。
私が10年以上前に勧めたのだが、評判はすこぶる良い。

理由は、社員が会社の歯車だけにならないように教育出来ることだ。

舞台は、主役や準主役に目が行きがちだが、実は、アンサンブル=脇役の出来がよくないと質が格段に落ちる。
テレビドラマに名脇役がいると引き締まるのと同じ。

ライオンキングには、草原の場面があるが、草原に生える草を演じるアンサンブルが多く出演している。
観劇させる社員には、主役ばかり観ないで、アンサンブル達を良く観るようお願いする。

草を一生懸命演じる俳優達は、やがて大きな役を掴む為に、必死で草を演じる。

アンサンブルは、会社員と同じで、認めてもらうには、毎々手を抜けないことを舞台を通じて知る機会になる。

今テレビで活躍している、石丸幹二さん、鹿賀丈史さん、市村正親さんは元劇団四季の俳優、初代ジャニーズで活躍した飯野おさみさんは今でも劇団四季に所属して年に100回くらい舞台に上がっている。

川崎麻世さんも劇団四季に所属していたし、ウエンツ瑛士さんは美女と野獣にも出演。

古株では菅原文太さんも劇団四季からスタートした。菅原文太さんは、旗揚げしたばかりの劇団四季に1期生として入団、初期の作品にアンサンブルとして多数出演した。

今をときめく大物も最初はアンサンブルから始まる。

アンサンブルから上を目指すのだが、その重要性を感じさせる為に舞台を観劇させることは非常に役に立つと思う。

恋に落ちたシェークスピアは、舞台初心者でも楽しめる内容だ。

社員教育でなくても一度は観て欲しいし舞台だ。

随分前に書いたが、ホール店長は、演出家と同じ。

舞台には必ず総合的に指揮を執る演出家がいて、演出家により舞台が作られる。映画監督と同じ。
同じ題材でも演出家が違えば違う舞台になる。

舞台を観た時に、ホール店長として、エリア長として、どれだけセンスがあるかも分かる。
舞台の見方とホールの見方は全く同じ。

私は1983年に劇団四季の舞台にハマり、今でも月に3回から5回は舞台観劇をしている。
キャッツは、1983年の初演から500回以上観ているが、よく他人に言われるのは、同じものを何回も観て面白いの? 飽きないの?と。

実は同じストーリーでも舞台は生身の人間が繰り広げるストーリーなので、映画やテレビドラマと違い、毎回毎回違う。
これはホール運営と同じ。

私がホール業界に入って1年未満で店長になったのも、担当した全ての店舗の成績を上げたのも、全て観劇がライフワークだったから。

毎回観劇する時に、自分が演出家だったら「こうする」と思いながら観る。

そして何回も同じ演目を観ていると視野が広くなる。細かい点も気づく。

劇団四季の「恋に落ちたシェークスピア」は、東京、京都、福岡で上演される。
機会があれば是非ご覧下さい。


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カジノはパチンコの太客をこうやって奪う

日本にカジノが建設されることが、正式に決まった。

かつてはパチンコ業界で給与をもらっていた者として、ちょっと書かせていただく。

パチンコ日報で以前も書いたが、昔から賭け事が好きで、ラスベガスのカジノホテルでVIP扱いを受けたことがある。

好きになったのは、高校生の時だ。学校では品行方正。補導非行歴はないが、ホールへ通っていた。一般機から始めて、羽根モノ~セブン機と進んだ。

ある日、マイホールに西陣のターボXとターボLが導入された。当時のセブン機にはストップボタンが付いていた。

好奇心旺盛の高校生。ストップボタンの押し方を研究した。すると、ターボXとターボL、三共のフィーバーの攻略法を発見した。

授業が終わり、武蔵小金井駅に着くのは16時。隣の長崎屋で着替えて16時半にはホールへ。

毎月40万~50万円は稼いだ。

ある日、セブン機のストップボタンを押しても止まらない。攻略を恐れてホールが配線を切っていた。各地のホールで同様の処置が取られたが、その間はサラリーマンの年収以上に稼がせてもらった。

それまでは、羽根モノの3000個終了で満足していた。40玉交換だから7500円。これで十分だった。それがセブンの登場で打ち止めは1万5000円から2万5000円になった。もう羽根モノなんかやっていられない。

これで私の人生が変わった。

これと同じことが、日本のカジノ解禁で起きるのは間違いない。

日本人の大半は、バカラやポーカー、ブラックジャック、ルーレットで遊んだ経験がない。テーブル式のポーカーはゲームセンターにあるから、入りやすいが、やったことがないゲームは、最初は少額レートで遊ぶ。

それが段々慣れてくると、掛け金が上がってくる。

カジノ初心者なら最初は、1万円で一晩中遊べたりする。でも、慣れてきたら、物足りなくなる。

まさに私がそうだった。カジノ初心者の私がラスベガスのフラミンゴヒルトンでVIPになるまで時間はかからなかった。

最初、ルーレットは1投10ドルで遊んでいたが、それが100ドルになり300ドルになる。10ドルなんてバカバカしくなり物足らなくなる。

このように段々レートが上がり、破滅の道へ進んだり、ギャンブル依存症になる。

幸い私はカジノの戦績は、大幅なプラス。特にルーレットは得意。ディーラーの癖や玉の投げる加減、盤面の回転スピードから、球が落ちる場所が大体分かるようになった。

そんな掛け方をしていると、ある日カジノのピットボスから声が掛かった。

VIPカードを貰った。登録しそのカードがあれば、カジノホテル内の宿泊、ルームサービス、レストランの飲食、観劇は全部タダになる。現地でナンパした日本人観光客の食事代もタダ。

こうなると天狗になる。連れの分までタダである。

やがて航空チケットがサービスになり、プロボクシングのチケットまで手配してくれる。世界的に有名なオスカー・デ・ラ・ホーヤのチケットは超プラチナチケット。これを目的にわざわざラスベガスまで行った。

ラスベガスのマッカラン国際空港には、カジノホテルからリムジンが迎えに来てくれる。もう、一丁前の成金気分だ。

フラミンゴヒルトンからベネチアンへ引き抜かれたカジノホストのアンディと仲良くなり、カジノの裏話も聞いた。彼は、顧客管理の極意を持っていた。

そんなレベルのカジノが日本で営業を開始したら、ホールの太客は、カジノに相当数流れると思う。

日本のカジノについて有識者やコメンテーターは、パチンコ客はそんなに流れないとか、6000円の入場料を払わないとか言うが、甘い、甘い!確かに低貸しのお客様は6000円も払わないと思う。でも、1パチ客なのに金持ちが相当いる。

貧相な爺さんが富裕層だったりする。パチンコ屋で金持ちは見たことないぞ!と思うあなた、甘い、甘い!

いつもジャグラー打っている年配客は25年来の顔見知りだが、駐車場経営で月に150万円の不労収入がある。

海好きの50代の男性は、大型小売店とファミレスに土地を貸していて、月々の地代は350万円も入る。

ホールには、こんなお客様が結構いる。働かなくても毎月賃料が入るから、暇を持て余している。だからホールに通う。

大都市にカジノがオープンしたら、こんなお客様達が、カジノに沢山のおカネを落とすと思われる。

カジノで使う金額は、最初は少額でもやがてデカくなる。

私がカジノに通ってた時は、日本のスロットなんか出来なかった。
一回のスタートが3ドルのスロットは、よく1000ドル以上当たることがある。トータルの出玉率はパチンコよりカジノのスロットの方が上かも知れない。

外資系カジノは、あらゆる手段でホールの太客を奪いに来る。パチンコやパチスロでは物足りなくなるように仕向けてくる。そして掛け金を徐々に上げてくる

日本に最初に出来る3カ所のカジノは間違いなく成功すると思う。

第一の理由は、近くに競合がない。

第二の理由は、日本人の入場回数の規制が甘いから。入場回数が月に10回もあったら十分。10回も通ったら、それこそ間違いなくカジノ依存症だ。

第三の理由は、入場料6000円なんかカジノをやる客やカジノに慣れた客からすれば必要経費のレベルだ。

カジノから半径50kmのホールは影響を受けると思う。なぜなら、前述したようにカジノのVIPへのサービスはホールにはできないサービスだらけ。

私がフラミンゴヒルトンのVIPになってから、他のカジノホテルからも連絡がくるようになった。

フラミンゴヒルトンの近くにPARISが新規でオープンした時は、招待状が届いた。最初は不思議に思ったが、フラミンゴヒルトンとPARISは同系列だった。

こうやって、お客の心を揺さぶり、こっちを良い気分にさせて酔わせる。

だから、ホールは将来のビジョンを明確にし、戦略を構築して行かなければならない。

カジノが出来る前に、ちゃんとした戦略を立てないと、太客は確実に奪われて行く。



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