一方、国民の財布は、絞りに絞られてもう限界だ。そんなとき、毎度のことながら、彼らが引き出してくるのが「パチンコ換金税」という魔法のカードである。どうやらこのカードを切れば、すぐに数百億円が国庫に転がり込んでくるという甘い幻想を抱いているらしい。だが、現実はそう簡単なものではない。むしろ、そのカードを切った瞬間、議員たちの顔が蒼白になる未来が見えるのは私だけではないだろう。
まず、これを唱えるのが財務省に迎合する一部の政治家たちだ。特に「緊縮大好き」の石破某などがその筆頭だろう。
防衛費の増額は決定している中、緊縮大好き議員が総理になった暁には、財務省の意向を受けて「換金税10%」という筋書きをぶち上げてくることが考えられる。これを、国税5%、地方税5%で分け合うという「美しい配分」だという。だが、この「美しい配分」にはいくつものツッコミどころが満載だ。
まず、換金税を取るには「換金」を合法化しなければならないという点が、彼らのシナリオの最大の難点だ。現在、パチンコの換金は建前上「合法」ではなく、三店方式というグレーゾーンを通じて行われている。
この三店方式とは、パチンコ店で獲得した景品を換金所で現金に変える仕組みだが、これをあくまで「偶然の結果」としているのだ。そのため、パチンコはギャンブルではないという言い訳が成立している。
もしこれを税収の対象とするならば、換金自体を合法と認める必要が出てくる。そうなると、パチンコが「ギャンブル」として法的に認められたことになり、パンドラの箱が開くのである。
さらに問題は、「いくらから税金を取るか」だ。競馬のように年間の払い戻しが50万円以下なら非課税というルールを作るかどうか、これは完全に未定。緊縮財政派らが提案する換金税は、具体的な課税対象額がまったく決まっておらず、「まずは導入してみよう」という無計画な発想に基づいている。
つまり、詳細は「白紙」状態だ。しかし、国民が一番恐れるのは「白紙委任」だろう。気がついたら、少額の換金にも税金が課され、庶民のささやかな娯楽にすら手を突っ込んでくるかもしれない。
そしてもう一つ、パチンコ業界の猛反発も避けられない。パチンコは日本の一大産業であり、関連業界に数十万人が従事している。仮に換金税が導入され、ユーザーの利益を削られることになれば客離れが進み、その影響は従業員や取引先企業にも波及し、失業者や経済混乱を招く可能性がある。
政治家たちがこの「パチンコ換金税」で財政再建を目論む一方で、現場の労働者たちはそのツケを押し付けられることになるのだ。
つまり、パチンコ換金税は「おいしい話」どころか、非常にリスクの高い政策である。その背後にあるのは、税収確保のために国民の娯楽や生活に無理矢理課税しようとする財務省の思惑に他ならない。
そして、それに追随する一部の政治家たちが、パチンコ換金税という幻想を振りかざしている。しかし、結局のところ、この税金は簡単に取れるものではなく、むしろ「絵に描いた餅」に過ぎないのである。彼らがこの餅を焼こうとすれば、国民の不満が大炎上し、その煙が政界にも漂うことになるだろう。
パチンコ換金税が登場するたびに思い出されるのは、政府がいかに現実を見ていないかということである。税金は国民の生活を守るためにあるべきものだが、それを「取れるところから取れ」という短絡的な発想で進める限り、真の税制改革にはほど遠い。
税金の「魔法のカード」は、切れば切るほど財政が安定するどころか、国民の生活が切り刻まれていくだけなのだ。
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