「リニューアルオープン、実践来店と派手に煽る一方で、蓋を開ければ鬼回収。それでもホールは処分されることはない」。「書き入れ時とは何なのか。客にお年玉を渡そうという発想がないのが、いかにも業界らしい」とホール側の姿勢を批判する。
そんな正月三が日の最中、北関東のあるホールで事件が起きた。
詳細な機種名は不明だが、30代の女性客が、あまりにも出ない状況に業を煮やし、遊技機を破壊するという暴挙に出たのだ。
その破壊行為は、単なる部品交換や軽微な修理で済むレベルではなかった。筐体そのものに大きく破損し、結果として新台入替を余儀なくされるほどの被害となった。
本来であれば、器物損壊として警察に被害届を提出しても何ら不思議ではない。しかしホール側は、騒ぎを大きくすることを避け、示談という形で事態の収束を図る道を選んだ。
新台の手配、各種申請、設置までに要した期間は2週間以上。その間、当該台は稼働できず、ホールとしては売上機会を失ったことになる。
最終的にホールが女性客に提示した請求額は、休業補償と入替費用を含めて60万円だった。
注目すべきは、その後の展開だ。
女性客は金額についてビタ一文値切ることもなく、提示された60万円を即金で支払ったのである。
ホール側の弁護士は、この異様なまでの即断即決について、ある見立てを示した。
「支払いで揉めれば、刑事事件として扱われることを恐れたのではないか」
つまり、器物損壊で起訴される可能性を回避するための判断だった、というわけだ。
さらに踏み込めば、その女性が執行猶予中の身だった可能性も否定できない。もしここで刑事事件化すれば、執行猶予が取り消されるリスクがある。下手すれば刑務所へ収監されることになる。
その恐怖心が、60万円という金額を即金で払った、という推測だ。
正月営業の「鬼回収」に我を忘れ、60万円というあまりにも高いお年玉を支払う羽目になった女性。怒りに任せた行動が、彼女の「崖っぷちの日常」を炙り出す結果となった。
この出来事は、射幸性と感情が極限まで高まる年末年始営業が、常に紙一重の危うさを孕んでいることを改めて浮き彫りにしている。
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