パチンコ日報

ニュースにならないニュースの宝庫 

コスト削減の狭間から見えるAV女優タイアップ機の舞台裏

かつては一機種で数10万台を売り上げるような大ヒット機が存在し、メーカーに莫大な利益をもたらしていた時代があった。しかし、現在の市場では、2万~3万台を売ることができれば十分に成功とされる「小ヒット時代」へと突入している。

このような状況下において、メーカー各社が最優先する命題は、いかにして開発費を抑えるか、という一点に集約されている。

特に液晶を主体とした遊技機の開発には、版権代が大きなコスト要因となる。人気アニメや映画、著名なタレントとのタイアップは話題性を呼びやすい反面、莫大なライセンス料が必要となるため、台数が見込めない現在の市場環境ではリスクが高い。

そこで、版権代を極力ゼロに近づける方向で知恵を絞ることが、企画部門の重要な役割となった。

その突破口となったのが、「無名の新人」を起用するという発想である。ヒントになったのは、ティーンエージャー向けのファッション誌だ。これらの雑誌では、表紙を飾るモデルが無名の新人であることが珍しくない。表紙に起用されることで知名度を得る彼女たちは、キャリアの初期段階にあり、ギャラも非常に格安で済む。その構造に目をつけ、遊技機業界に応用できないかと考えたのである。

そこで白羽の矢が立ったのが、アダルトビデオ女優の存在である。アダルト系の遊技機は過去にもいくつかリリースされているように、一定のユーザー層はいるのだろう。

今回の企画の要点は、既に知名度のある女優を起用するのではなく、無名新人を起用することで、タイアップという形式を取りながらも、実質的な版権料を抑えるという点にある。

この構図は、遊技機メーカーとアダルトビデオメーカーの思惑が一致する点で非常に理にかなっている。

メーカー側は開発費を削減でき、AVメーカー側は新人女優を世間に認知させる機会を得る。さらに、複数の新人女優を登場させることでバリエーションを出し、一定の演出ボリュームも確保できる。10人以上のキャストを起用するスタイルはすでに過去のパターンとして存在し、目新しさこそないものの、コストと演出のバランスを取るには有効な手段といえる。
しかし、ポイントはここからである。演出内容として「どんどん脱いでいく」「最後は全裸リーチ」といった過激な要素が加わる。

保通協でNG。設置ホールやプレイヤー側から敬遠される傾向もある。特に近年はパチンコホールのイメージ向上が叫ばれる中、こうした過激な台は逆行していると言わざるを得ない。

また、こうした台を遊技しているところを人目に晒されること自体、遊技客にとってもこっぱずかしい。

加えて、こうしたAV女優系の遊技機が市場で大ヒットしたという事例もない。実際の稼働や売上には結びつきにくいというのが実情だ。

結局のところ、開発費の削減と話題性の確保という両立がいかに難しいかを象徴する事例だ。メーカーの努力と創意工夫はもっと違うところで発揮して欲しいものだ。


人気ブログランキングへあなたのポチっ♪が業界を変える

※コメントには必ずハンドルネームを入れてください。匿名は承認しません。コメントがエントリーになる場合もあります。