しかも、釘学校の社長は筆者の知り合いだっただけに、余計驚かされた。
この事件の第一報で東京の釘学校とだけ報道され、果たしてどこか?ということで心当たりを探した。今どき釘学校をやっていると言えば、思い浮かぶのはあそことあそこぐらいしかない。消去法で当該釘学校が残ったが、やはりそうだった。同社のホームページを見ると開講スケジュールも掲載されておらず、今は学校をやっている気配はない。
「今回摘発されたホールは,小入賞口を潰す等のかなり派手なくぎ曲げをしており、しかも、警察官からの再三の注意を無視してこれを改めなかったようです。その捜査過程で釘の学校の資料が出て来てしまったためとばっちりを受けた、ということでしょう。その意味では、一般化できない事案ではないかと判断しております」(三堀弁護士)
今回の件と似たケースが今から7年ほど前にあった。
とある県警で釘調整(無承認変更)の容疑で捜査に入ったホールに、ゲージ表があった。初めて見るゲージ表に「何だ!これは!?」と色めき立った。早速、県警は捜査令状を取り、ゲージ表を販売している会社の関係3カ所でガサ入れが行われた。パソコンに入っていたデータをすべてコピーして証拠として押収した。
任意での事情聴取も行われた。警察としては共同正犯容疑が狙いだったが、結果的には書類送検も行われずシロだった。そもそもゲージ表販売の会社とホールは契約しておらず、コピーしたものを勝手に使っていた。ゲージ表と釘調整の無承認変更との因果関係は立証できなかった。この一件でゲージ表サービスしていた他社や釘セミナーが暫く大人しくなった。釘チェックシートという言葉を使うのも憚られ、釘調整の示唆を疑われないように、ただのチェックシートに表現が変った。
部備品商社の中には、釘調整器具であるハンマーやゲージ棒、板ゲージ、ペンチなどを2015年のカタログから削除している。「ホール様にもご迷惑がかかりますので」と危機管理としての予防線を張っている。
話しを戻すと、共同正犯の容疑ではシロ。で、今回、釘学校は、ほう助の容疑で書類送検まで行われている。共同正犯より、ほう助の方が幅広く網を掛けられる可能性がある。ホールコンのデータだって釘調整に関するデータは、ほう助になってしまいそうだ。ホールコンを販売している会社にまで捜査の対象になるのか、ということになってしまうが、そういうことはなさそうではある。
「年内までにもう一軒、釘で上げられる。新潟、仙台と立て続けに釘で摘発されるのは、寧ろ広告宣伝規制の方かと思われる。スロットは設定を変えることは認められ、事実を告知することは問題ない。パチンコは機種を示唆するだけでも釘調整(無承認変更)をしていることが疑われる。それを晒し屋の他、演者やライターがSNSでイベントを匂わせる。これが広告宣伝規制の問題になっている。警察庁もその辺を懸念している」(業界事情通)
また、別の業界人はこんな仮説を立てる。
「安倍晋三氏はパチンコ産業にはおおらかだった。二階氏も遊技産業政治連盟設立を示唆するなどパチンコ票を集めていた。両氏の影響力が無くなった結果なのか。同時にカジノの布石か。で、釘の次は三店方式にメスが入り、ギャンブルではなく遊技として楽しむ層がタンポポへ、タンポポ大繁盛」と最後は脱線する。
釘調整のほう助は略式起訴で、最悪でも罰金で終わる見込みのようだが、具体的に因果関係が立証できなければ起訴猶予になる可能性もある。
業界としては今回の一件をどう受け止める?
あれだけ警察庁から釘調整は違法と言われている以上、メーカーは製造者責任として釘調整が不要、またはできないパチンコ台を作ることが急務になる。
追記
12月8日
年内にもう一件摘発されるのではないかと指摘していたが現実のものとなった。
徳島県では最大手のノヴィルが摘発された。
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